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アベノミクス中核のトヨタが新安値、政府・日銀は手を差し伸べるか(4/4)

アベノミクスの中心的銘柄であるトヨタ自動車が4日、181円安の5590円と続急落、去る2月12日の5703円を切って年初来安値と同時に昨年来の安値を更新した。(『日刊株式投資情報新聞』)

アベノミクス中核銘柄のトヨタが新安値~東京市場概況(4/4)

「2017年3月期の減益避けられず」観測強まる

賃上げにも率先して応えるなどアベノミクスの中心的銘柄であるトヨタ自動車<7203>が4日、181円安の5590円と続急落、去る2月12日の5703円を切って年初来安値と同時に昨年来の安値を更新した。

アベノミクスの中核銘柄として活躍、2012年暮れの3050円前後から2015年3月の8783円まで2.8倍の急騰となって日経平均の上昇に大きく貢献していた。それ以降はアベノミクスの息切れ感、とくに、頼みの円安が逆に円高となり株価下押し要因となっている。

ここに来て2017年3月期の減益は避けられないとの見方が強まり、減配も考えておく必要があるのではないかとの見方まで出て、一気に見切り売りとなっている。

マーケットでは、「日経平均は2月12日の安値に対し余裕があるが、仮にトヨタがこのままずるずると下げるようなら日経平均にも影響が強まるだろう」(中堅証券)との観測だ。アベノミクスに応えてきたトヨタ株は、今度は景気対策で政府・日銀に手を差し延べてもらうところのようだ。

トヨタ自動車<7203> 月足 4/4 大引け時点(SBI証券提供)

トヨタ自動車<7203> 月足 4/4 大引け時点(SBI証券提供)

日経平均は小幅安となり5日続落だがTOPIXは堅調反発3>

日経平均の終値は1万6123円27銭(40円89銭安)、TOPIXは1302.71ポイント(1.31ポイント高)、出来高概算(東証1部)は20億6849万株

4日後場の東京株式市場は、円相場がドルに対して111円台前半に進み、前場と比べても円高基調になったため、引き続き自動車株などが軟調に推移し、日経平均は前引けの33円高から再び軟調に転換。50~60円安の1万6100円前後で小動きとなった。前週末の594円安に続き5日続落となったが下げ幅は小さかった。主な株価指数では、TOPIXと東証マザース指数が高い。

日経平均株価 1分足(SBI証券提供)

日経平均株価 1分足(SBI証券提供)

 TOPIX 1分足(SBI証券提供)

TOPIX 1分足(SBI証券提供)

引き続き日本水産<1332>(東1)が円高による海外買い付け競争力の回復などに期待とされて高く、味の素<2802>(東1)はインドネシアを拠点にイスラム圏を開拓と伝えられて5日ぶりに高く終り、マネーパートナーズグループ<8732>(東1)は米国の仮想通貨取引会社への出資などが引き続き材料視されて後場一段高。

管工機材の橋本総業<7570>(東1)は東京・銀座でホテル建設活発と伝えられて大きく反発し、上場3日目のエボラブルアジア<6191>(東マ)は旅行関連サイト好業績でストップ高。アンジェスMG<4563>(東マ)はバルーンカテーテル新製品などが好感されてストップ高。

東証1部の出来高概算は20億6849万株(前引けは10億1445万株)、売買代金は2兆896億円(同9863億円)。1部上場1950銘柄のうち、値上がり銘柄数は1251(同1433)銘柄、値下がり銘柄数は600(同430)銘柄。

また、東証33業種別指数は24業種(前引けは28業種)が値上がりし、値上がり率上位の業種は、水産・農林、食料品、医薬品、陸運、鉄鋼、パルプ・紙、精密機器、卸売り、電力・ガス、保険、繊維製品、などとなった。

【関連】5月末の日経平均は13,000円、為替は108円~春は暴落の季節=長谷川雅一

日刊株式投資情報新聞』(2016年4月4日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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