飲食業界の有力銘柄はどこか?四季報を探索
同じようなことが、飲食業界でも起こりうると考えます。
折しも、10月からGoToイートキャンペーンが始まる見込みです。これも25%の金額を上乗せした商品券が配られるものですから、つい奮発して出費したくなります。もちろん、行く先は格安居酒屋ではないでしょう。
三密を避けてお得に料理ができるとなれば、皆さんも高級な料理店で食事をしたいと思いませんか。すなわち、次に飲食業界で起こる事は、高級店と格安店の格差です。
投資家としては、「高級」の対象となりそうな上場企業を探すわけですが、残念ながら高級飲食店はなかなか上場していません。高級であればあるほど、チェーン店にはなりにくいからです。
それでも何とか四季報を眺めると、以下のような企業が浮かび上がります。
ひらまつ<2764>
平松博利氏が創業。高級フランス料理店等展開。日本料理店、ホテル事業を強化中。
梅の花<7604>
高級和食店「梅の花」が主力。デパ地下向け持ち帰りずし「古市庵」も。
うかい<7612>
「うかい鳥山」など和洋食の高級レストラン直営。近年は東京都心に注力。
木曽路<8160>
しゃぶしゃぶの最大手。居酒屋や焼き肉なども経営。
※出典:四季報
大化け株はあなたの身近にある!
しかしながら、これらの企業の財務状況を見ると、もともと経営状況があまり芳しくなく、コロナ禍でいよいよ追い込まれている企業がほとんどです。そう簡単には利益を出せる銘柄は見つかりません。
そのなかで、木曽路は唯一可能性を感じます。これまでも堅調な業績を続けてきましたから、財務状況に余裕があり、なおかつ個室で和食を食べるという点においてはよく名が知れているからです。私も親戚の集まりをここでやったことがあります。
また木曽路に限らず、余裕のあるところはどんどん「個室」「高級」といったキーワードに当てはまる店舗を作ってくるでしょう。そういった動きがこれからの株式市場を読む鍵となるでしょう。
ぜひ皆さんも自分が行った店舗で、今後も伸びそうなところを探してみてください。もしそこが上場していたら、大化け株を掴むチャンスになるかもしれません。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。
本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2020年9月30日)
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
無料メルマガ好評配信中
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
[無料 ほぼ 平日刊]
【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。