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動画配信者として広く知られるオレ的ゲーム速報JINさん。“FX中毒”と呼ばれる状態に陥り、爆損していく芸風が多くの人を惹きつけているのですが、実は一度のめり込むと徹底的に研究するタイプでもあるそうなんです。そんな成功も失敗も味わってきたJINさんに、今回はFXの現実と業界の深層について率直に語っていただきました。
聞き手:鹿内武蔵
FX雑誌『外国為替』vol.6より再構成/インタビュー日:2023年7月18日
オレ的ゲーム速報JIN氏プロフィール
YouTubeで「オレ的ゲーム速報JIN@FX・株投資部」を運営。元々はまとめブログ「オレ的ゲーム速報@刃」の管理人で人気を博す。投資好きが高じて、FXや株式投資の動画を配信するように。大負け系の動画で人気だが、投資成績はプラス1億円以上を達成。
ビジネスで成功し、ネットの世界へ足を踏み入れる
─現在はYouTubeやSNSで多くの支持を集めていますが、FXを始める以前はどのような活動をされていたのでしょうか。改めて教えてください。
オレ的ゲーム速報JIN(以下、JIN) 10年以上前の話になりますが、実は一度だけサラリーマンを経験しています。ただ、期間は1年ほどで、すぐに退職してニート状態になりました。生活費を捻出するために、家にあるものをオークションサイトで売り始めたのが最初です。ゲーム関連のアイテムを中心に出品していましたが、いずれ売るものが底をつき、生活費の確保も難しくなってきました。
そこで思いついたのが、タウンページを使ってゴミ回収業者や引っ越し業者に片っ端から電話をかける方法です。「捨てる予定のもので売れそうなものがあれば譲ってください」とお願いし、応じてくれた業者のもとへ実家のバンを借りて向かい、家電などを引き取ってヤフオク!で販売していました。これが思いのほかうまくいき、月収は50万円ほどになり、きちんとしたビジネスとして成り立つようになったんです。
─行動力がすごいですね。その仕事は長く続けたのですか?
JIN その後、ゴミ回収業者や引っ越し業者との関係も深まり、いわゆるリサイクル業のような形で仕事を広げました。当時は、インターネットとリサイクル業界の間に大きな隔たりがあり、専門知識がなくても何でも売れる時代でした。資金が貯まってきたタイミングで倉庫を借り、法人登記も行いました。
─そこから配信者へと転身した経緯を教えてください。
JIN オークションに出品してから落札されるまでの時間が暇だったので、ブログを書き始めたのがきっかけです。ゲーム系のゴシップをまとめた「オレ的ゲーム速報@JIN」を運営していたところ、徐々にアクセスが伸びていきました。正直なところ、あまり働きたくなかったので、ネットで稼げるなら効率が良いと感じていました。
まとめサイトが軌道に乗り、資金にも余裕が出てきた頃に配信ブームが到来します。動画配信サイトでオンラインゲームを遊んだり雑談をしたりする中で、貯めたお金を使ってFXを試してみたところ、これが視聴者に好評で……。一度始めると本気になる性格なので、そこからFXに本腰を入れるようになりました。
─数ある投資の中で、なぜFXだったのでしょうか。
JIN 海外旅行が好きで頻繁に行っていたのですが、年末に行くと円安になっていることが多く、「損している気がする」と感じていました。そこで「何かアノマリーがあるのでは」と思い調べ始めたんです。「年末に円安になりやすいなら、逆に円高になりやすい時期はいつなのか」と探したところ、「8月は円高になりやすい」という情報を見つけました。
「8月にドル円を買っておけば、年末には上がるから儲かるじゃないか」と単純に考えたのがFXを始めた理由です。旅行で感じていた“損した気分”をFXで取り返したい、そんな遊び半分の節約意識もありました。
─実体験がきっかけだったんですね。多くの人がJINさんの配信を見ていると思いますが、現在の視聴者層はどの年代が多いですか?
JIN 比較的年齢層は高く、40〜50代の方が多い印象です。その世代は時間と資金の余裕があり、投資に関心を持ちやすいのだと思います。僕自身も、お金と時間に余裕ができてからFXを始めたので、その感覚はよく分かります。
為替の暴騰に翻弄される
─JINさんがFXを始めて6~7年ぐらいが経過しているわけですが、当時と比べて「変わったなあ」と体感できることはありますか?(編注:インタビュー日は2023年7月18日)
JIN ドル円のボラティリティが明らかに高くなり、昔とはゲームチェンジしているのは感じています。2020年のブレグジット後の暴落相場は経験しましたが、それ以外で年間に30円以上動く相場はほとんどありませんでした。
─昨年のドル円は特異な動きでしたね。どのような戦略を考えていたのでしょう。
JIN 昨年(編注:2022年)3月時点ではドル円が120円前後だったため、いずれ揉み合いながら円高に戻るだろうと考え、売りポジションを持ちました。しかし、その少し前からロシアとウクライナの戦争が始まり、一過性だといわれていたインフレも加熱する方向へ。米国のインフレ率が8%になり、政策金利が引き上げられたことでドル円のチャートが右肩上がりになったのは想定外でした。
途中で損切りすればよかったのですが、意地になってしまいできず。何より含み損が大きくなりすぎて錯乱していました。今はもう大丈夫ですが、トレードは冷静にならなければ勝てないと改めて感じさせてくれた出来事です。僕はイレギュラーな暴落や暴騰はダメージを食らいやすい傾向にあるので、今後治していかないといけないと思っています。
─損失が膨らんだ要因は見えていますか?
JIN ポジションの保有期間が長い点もありますが、一番は判断が遅いからだと思います。後から振り返れば負けた理由を冷静に説明できますが、トレードしている最中に冷静になるのは難しいんですよね。
─価格がどこまでいくのか、未来の相場は誰にもわからないので、想定外の動きを目の当たりにすると思考が停止してしまいます。
JIN 今年も145円の値をつけたときに僕は頭打ちだと考えましたが、周りには「150円までいく」という人もいました。価格がどこまで伸びるのかは神のみぞ知る領域ですよね。でも、僕は150円まで行かないと思っているので、売りのポジションを今でも握っています。含み損はありますが、短期トレードでは勝っています。
─売りポジションとなるとマイナススワップの負担も相当では?
JIN スワップについては完全に失敗でした。円安が進んでから、すでに1,000万円以上支払っています。いずれ円高になると信じているので含み損は気にしていませんが、ここまでスワップが膨らむのは正直つらい。ただ、焦って動けば冷静な判断ができなくなるので「しょうがない」と割り切っています。
チャートの検証は宝探し。しかし聖杯は存在しない
─FX以外の投資も行っていますか?
JIN 仮想通貨、日本株、米国株、インド株など、基本的に一通り触っています。
─成績が良いのはFXと株、どちらでしょう。
JIN 実は株のほうが勝てています。FXは価格が上がったり下がったりするのでポジションを長期保有するのが難しいのですが、株の場合、買った後にほぼチャートを見ずに無駄な売買をしないから勝てているのだと思います。僕は株の方が資産を増やしやすいタイプのようです。でもFXは土日を除いて24時間トレードできますし、日々変化していくので中毒性が高いですよね(笑)。
FXは必勝法のようなものが出ては消えていくイメージがあります。ひと昔前だと「月末のロンドンフィックスにポンドが買われる傾向にあるため、月末にポンドを買ったら儲かる」という手法を用いていましたが、いつの日からかそれが通用しなくなってしまいました。必勝法に皆が気づき始めたところで成績が落ちるので、メジャーになると勝てなくなるのかもしれません。僕は直近3か月のデータを調べて傾向を見つけるのが好きです。
─検証を楽しんでいる印象がJINさんにはあります。
JIN 検証は宝探しに行く感覚があって楽しいんです。ただ、散々模索して辿り着いたのは「絶対的な必勝法はない」ということ。もし、必勝法があっても一時的なものです。基本的にFXはお金の奪い合いをしているので、相手が苦しむ動きをします。最近の値動きもそれが露骨に出ていますよね。「誰かを行動させ損切りさせることがトレンドを作っている」というのはよくいわれる言葉で、今年7月に145円まで上がって一気に落ちたのも、まさにそれだと思います。
─ところでJINさんはFXで好成績を収めている人にもたくさん会っていますよね。そういう人に共通することがあれば教えてください。
JIN 勝っている人は地頭が良く、謙虚な人が多いです。瞬時にリスクとリワードが計算できるので、損切りをしても生き残る力が強いと思います。中でも、GMOクリック証券で行われているトレードイベント「トレードアイランド」などでトップ層にいるFXスパシーバさんは、負けるときは大きく負けています。昨年も5億円ぐらい切っていたような……。それでも次の月には10億円を取り返しています。普通に考えたら5億円負けたらしばらく休むものですが、彼は度胸があるのか、倍で取り返すのでとんでもないですよね。
─金額のスケールが別次元ですね。
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JIN お金を持っているアピールをしてもメリットがないと思っている人も多いです。また、勝っているからといってお金を派手に使っている人は僕の周りにはいません。億り人で元芸人の投資家・井村俊哉さんのようにお金を使わないタイプが多く、勝ちトレーダーは無駄遣いをしない印象があります。
─ほかに「うまい」と思うトレーダーは?
JIN FXスパシーバさんやジャリ暴威さんというトレーダーがうまいと思います。FXスパシーバさんは今までに60億円以上勝っていて「今は勝ちすぎて資産を把握していない」といっていたので驚きです。しかし、そんなFXスパシーバさんも勝ち始めたのはここ数年のことで、2020年のブレグジットの際は、ロスカットされたそうです。一度退場して才能が開花したのかもしれませんね。
ジャリ暴威さんは、ここ1年で資産を約4億円まで増やした方です。フルレバでスイングし、利益を最大限伸ばすスタイルで、正直尊敬します。
─どちらも国内FX会社を使われているのでハイレバではないですよね。
JIN そうですね。天然ガスをフルレバで安値圏で買い、高値圏で売るということをひたすらしたようです。恐ろしい成績ですよね。もともとはポンドで大きく資産を増やしたそうですが、超人技で普通の人は真似できません。うまい人の話を聞いて自分の糧にしようと思ったこともありましたが、僕には無理でした。ポジションを1000枚、2000枚単位で入れるので考えるだけで心が死にます。しかし、トレードランキング上位の人たちは勝てると思ったとき、思いっきり勝負を仕掛ける。だから資産が増えているんです。
彼らを見ていると「僕も1000枚ぐらい入れちゃおうかな」と衝動に駆られる瞬間がありますが、僕の場合は同じことをすると利益が出てもすぐに決済をしてしまうと思いますし、損切りはできません。資産を守るためにも、彼らのことはエンターテインメントとして見るのが一番安全ですね。
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生き残る力を最優先に。資金管理こそがすべて
─今後の目標を教えてください。
JIN 無茶なトレードをすると資産がなくなるので、まずは生き残ること。昨年は錯乱しすぎて、含み損が最大8000万円まで行きました。ドル円が120円ぐらいのときに売りポジションを持って、151円まで握っていたので反省しなければと痛感しました。
今までトランプラリー(2016年)やコロナショック(2020年)、原油の0ドル割れ(2020年)、トルコリラ暴落(2021年)など、ありとあらゆる暴落相場でダメージを受けては復活を繰り返しているばかりで……。今回も何とか乗り切りましたが、いい加減改善しなければ破産するかもしれないという危機感があります。だから、まずは生き残ります。防衛力を高めて、儲ける。両立は難しいですが、それが今後の目標です。
─お金をたくさん持っているからこそ資金管理の重要性を感じるという。
JIN 勝っている人を見ると、自分もいけると錯覚しがちですが、あくまで扱える金額の範囲でやらなければいけません。お金が増えるのは嬉しいですが、僕自身10億、20億を目指す気はありません。数字を追い続けると終わりがない。好きなことを続けた結果、増えていくのが理想です。
─最後に読者へのメッセージをお願いします。
FXは努力すれば必ず勝てる世界ではありませんよね。でも生き残り続けていれば必ずチャンスは来ます。そのチャンスを掴むためにも、退場しないこと。生活に支障が出ない金額で、冷静さを保てる範囲でトレードしてください。大きく勝っている人に目がいきがちですが、年10%でも資金が増やせるのは素晴らしいことなので、自分に合った方法を見つけて資金管理をしっかり行ってください。
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