ミャンマーで軍事クーデーターが発生し、世界が「寝耳に水」と驚いた。ただ、ビルマ時代から今日まで、ミャンマーではクーデターや軍による民主化弾圧事件などが何度も起きており、一般国民の間では「またか」といった反応である。(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)
プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。
クーデーターに現地市民は「またか」
かつて「ビルマ」が国名だった「ミャンマー」で国軍が政権を掌握するというクーデターが2月1日に起き、日本を含む世界が「寝耳に水」と驚いた。
しかし、英国から独立した1948年以来、ビルマ時代から今日まで、ミャンマーではクーデターや軍による民主化弾圧事件などが何度も起きており、一般国民の間では「またか」といった反応である。
ちなみに、国名が「ミャンマー」と変更されたのは1989年のことで、軍事政権による「鶴の一声」で決まった。
そのため、アメリカ政府はいまだに「ミャンマー」という国名を認めず、今回のクーデターを非難する声明でも相変わらず「ビルマの人々の民主化を支援する」としているほどだ。
表立った反軍部デモは見られない
とはいえ、ノーベル平和賞を受賞し、国民の間で絶大な人気を誇るアウン・サン・スーチー女史が「軍部のクーデターを容認するわけにはいかない。民主化のために皆で立ち上がろう」と呼びかけているが、首都ネピドーでも最大都市ヤンゴンでも表立った反軍部デモは見られない。
というのも、軍部の力が絶対的に強いことに加え、多くの国民は敬虔な仏教徒であり、激しい対立や流血を好まない性格が影響しているからだろう。
今回のクーデター直後も、市民の間ではせいぜい鍋やフライパンをたたいて抗議の意思を示す程度である。
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