毎度繰り返される市場参加者自体が引き起こす暴落構造
当メルマガではここのところ、ビットコインの暴落が起きるたびに、暴落が起きる構造をご紹介しています。
今回もまさにその系譜の動きで、強制的にせよ自発的にせよ、投機で買い向かっていた市場参加者(とりわけ個人投資家)が、下落のスタートで一斉に売りで出口に殺到することがさらなる暴落を引き起こすことになることをまた垣間見ることになってしまいました。
もちろん暴落相場では、勇敢にも底値で買い向かい、それなりの利益を超短期で得る猛者も存在します。
そのため悲喜こもごもの相場となったようですが、今回の下落を見ていますと、明らかにいわゆるミンスキーモーメント的な動きが出ており、株式市場でも利益が出ていた銘柄を中心に売り
さばいた向きが出たようで、さすがに瞬間的に時価総額が日本円にして110兆円もなくなっただけのことはある相場となったようです。
あとから相場を見る向きにとっては、何が暴落の決定的原因なのかを知りたくなるわけですが、実は山火事と同じで、誰かの火の不始末にせよ自然な発火が原因にせよ、燃え広がって大惨事となる過程ではきっかけはまったく関係ないものとなってしまいます。
まさに今回の仮想通貨暴落は、市場参加者のセンチメントが焼け野原を作り出したといっても過言ではないでしょう。
イーロン・マスク氏の言動で乱高下する時点で、投資市場としては不適格
そもそもビットコインやドージコインなどへの投資をインフレヘッジであるとか特定国に寄与しない投資市場であると認識・評価するのは、イーロン・マスク氏の発言で乱高下することだけとってみても、それをまったく正当に評価できないのが現実であります。
博打が好きな方々は、ここからもまだ仮想通貨バブル継続と見て買い向かわれることになるのかもしれません。
しかし、純粋な投資活動、まともな利益が取れる商品として見た場合、もはやビットコインは分散投資におけるリスクヘッジ対象として見ることはできなくなっている状況です。
もはやこうした投資行動は個別の投資家の独自判断次第のものですから、外部の人間がとやかく言う話ではありませんが、それにしても、現物取引ならまだしもレバレッジをかけてまで対応するものではまったくなくなっていることを強く感じさせられます。
いまや直接、仮想通貨の取り引きに関わらなくても、周辺の相場が十分に暴落の影響を受けるようになっていますから、それだけ見てもビットコイン投資などもうたくさん……といった気分になります。
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※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2021年5月21日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。
『今市太郎の戦略的FX投資』(2021年5月21日号)より抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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