アメリカの5月のインフレ率(消費者物価指数)は年率5.0%と発表されました。順調にデフレ基調からの脱却を果たしています。日本はどうでしょうか?(『「ニューヨーク1本勝負、きょうのニュースはコレ!」連動メルマガ』児島康孝)
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米国の消費者物価指数、5月も高めの前年比+5.0%
アメリカの5月CPI(消費者物価指数)が発表されました。前月比+0.6%(前年比+5.0%)となっています。
すでに発表されていた4月のCPIは、前月比でプラス0.8%(前年比4.2%)でした。
4月に続いて、5月も比較的高めの数字となりました。
FRBやイエレン財務長官は、インフレ率が一時的に高めになったとしても、「デフレ基調」を払拭すること重要であるとの考え方を繰り返しアナウンスしてきました。
そのことから、マーケットは今回の結果を冷静に受け止めています。
デフレは「経済の死」。物価が上がってもインフレのほうがいい
インフレ率が戻ってきますと、食料品や外食の費用も上がってきます。なので、不人気な政策と言えるでしょう。
しかし、デフレで購入価格が下がったとしても、国民の収入のほうが解雇・雇い止め・売上喪失などでゼロ近辺になってしまっては意味がありません。
少しぐらいインフレ率が上がっても、雇用が創出されたり、収入がある方が重要です。
多くの方がデフレを経験して実感したことですが、物価が下がって安く買えることよりも、仕事や収入の有無の方が影響が大きいのです。
このため、デフレは「経済の死」と呼ばれています。これをFRBが懸命に避けようとしてきたのが経緯です。これが「インフレ率2%目標」の数字の意味であったわけです(1年間を通しての目安)。
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