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シナネンHD、競争激化も収益は安定的に推移 第3の創業期として積極的投資・事業ポートフォリオ変革を推進

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2021年9月25日にログミーFinance主催で行われた、第25回 個人投資家向けIRセミナー Zoom ウェビナー 第5部・シナネンホールディングス株式会社の講演の内容を書き起こしでお伝えします。

第25回 個人投資家向けIRセミナー

間所健司氏(以下、間所):みなさま、こんにちは。シナネンホールディングスの間所でございます。本日はご視聴いただきまして、誠にありがとうございます。

最初に当社の紹介動画をご覧ください。

アジェンダ

それでは、当社のご説明をいたします。当社はまだ、みなさま方にとって馴染みが薄いと思っています。よく知っていただくために、本日は会社概要、各事業の概要、第二次中期経営計画、その先の成長戦略、最後にESGの取り組みを紹介させていただくという流れで進めていければと思います。

会社概要

間所:まず、当社の概要を説明します。当社は港区に本社を置く、エネルギー販売を中心とした持株会社です。創業から95年目を迎えています。連結グループ会社は38社あり、社員数は3,000名を超え、グループを形成しています。

事業内容の詳細は後ほどご説明しますが、主力のエネルギー事業をはじめ、みなさまの住まいや暮らしに直結する事業を展開しています。

企業理念

間所:次に企業理念です。当社のミッション・バリューをご説明します。ミッションは「エネルギーと住まいと暮らしのサービスで、地域すべてのお客様の快適な生活に貢献する」です。

また、当社ではバリューとして、創業以来3つの行動様式を実践しています。「信義」は、社会で信用・信頼される活動をすること、「進取」は常にチャレンジ精神を持って新しいことに挑戦し続けること、「楽業」は仕事を楽しく、社内外のコミュニケーションを活発にすることです。

代表取締役社長 山﨑正毅

間所:現在の代表取締役社長についてです。スライドでご覧いただいているのが、社長の山﨑正毅です。2019年6月に社長に就任し、今期で3年目です。スライドのとおり、外資系企業の財務やファイナンス部門の経歴が長く、初めての日本企業での勤務です。

趣味はゴルフとギターです。ゴルフのスイングは大変パワフルで、とても距離を出す人です。大学時代はラグビー部に所属しており、現在、持ち前の突破力で強力に経営を推進しています。

ルーツ

間所:当社のルーツです。当社は、家庭用固形燃料の製造販売からスタートしています。少し馴染みが薄いかもしれないのですが、「煉炭」「豆炭」と言って、炭化が進んだ高カロリーの無煙炭と言われる石炭や木炭の粉を、蓮根の形に成型したものが「煉炭」で、卵形の成型をしたものが「豆炭」です。

お年寄りには極めて馴染み深いものですが、若い方にはなかなか馴染みがないと思います。明治・大正くらいから昭和の初期まで、調理用の燃料や暖房用の燃料としてよく使われてきたものです。

沿革

間所:当社のこれまでの94年間の沿革です。まず第1の創業期という部分は、今お話しした「煉炭」「豆炭」のメーカーとして成長した時期だと言えるかと思います。第2の創業は、戦後ですが、固形燃料のメーカーからガソリン・灯油といった石油類、あるいはLPガスといったエネルギーの取り扱いなどを行う、総合的なエネルギー会社として成長した時期です。

現在は、カーボンニュートラルに向けて、太陽光発電あるいは風力発電という再生可能エネルギーの強化、あるいは非エネルギー分野で展開するといった、次の成長に向かっている段階です。そんな今が第3の創業期にあると考えています。

グループ事業の全体像

間所:グループ事業の全体像をご説明します。当社の状況ですが、3つのセグメントから構成されています。全体としては、まだまだエネルギー事業が中心になっています。

BtoC事業、エネルギー卸・小売周辺事業においては、LPガス、灯油、家庭用低圧電力の販売とリフォーム事業だけでなく、都市ガス事業も行っています。

BtoB事業は、ガソリンや灯油といった石油類の卸売、法人向けの電力、また太陽光発電所の販売やメンテナンスを行っています。また、変わったところですと、マンションなどの洗濯用の防水パンの製造販売も手掛けています。

非エネルギー及び海外事業は、自転車の卸小売事業、バイオマス発電所用の木質チップの製造販売、LPガス、あるいは新電力の販売管理システムのサービス、抗菌・抗ウイルス剤の製造販売、集合住宅等のメンテナンス、新規事業としてはシェアサイクル事業など、多岐にわたっています。

坂本慎太郎氏(以下、坂本):こちらでご質問したいのですが、御社は今、エネルギー事業を軸に展開されており、それ以外に非エネルギー事業、海外事業にも力を入れているところだと思います。そのうち自転車事業についてお伺いします。私もこの前ちょうど自転車を買いに行ったのですが、たまたま御社の商品でした。

間所:ありがとうございます。

坂本:「こんなことをやっているのか!」というのをそこで知ったのですが、2013年にダイシャリンにM&Aを行っていたり、自転車販売チェーン店を買収されたりしたのはエコを意識しているからなのでしょうか? このあたりを含めて、きっかけと方向性を教えていただけたらと思います。

間所:当社は、自転車の卸売と輸入販売も手掛けました。さまざまな理由はあるのですが、なぜ自転車の輸入販売を手掛けたかというと、オイルショックなどで石油の関係がかなり厳しい時代が続いたということがあります。

その時に、何か代わる商材がないかということで、その時は当然ながら人口増加というところもあって、自転車の需要が伸びている時期でした。そこで、まず自転車の輸入販売を始めたのです。

その後、バリューチェーンと言いますか、輸入販売から小売というかたちで事業の拡大を進めていく垂直統合の中で、2012年に青葉自転車販売をグループ化しました。そして、その卸売事業と統合したりして、今のシナネンサイクルという部分になりました。

2021年3月期 連結業績ハイライト

間所:それでは、2021年3月期のハイライトをご説明します。2021年3月期は、前期と比較して減収増益という状況でした。

減収の要因は、前年と比較して原油価格あるいはLPガスの仕入価格が低かったということです。増益の要因は、BtoB事業における仕入施策が奏功したことが主な要因です。

ROEは5.5パーセント、自己資本比率は53パーセントと、充実しています。

売上高は、圧倒的にBtoB事業が占めていますが、中心となる石油類の卸売事業の利益率が低いということもあって、営業利益ベースではBtoCとBtoBはほぼ同じ水準です。

株主還元・配当方針

間所:当社の株主還元は安定配当をベースにしています。配当性向は30パーセント程度を目安としています。投資有価証券の売却益や不動産売却益といった特別利益があった事業年度を除くと、40パーセントを超える配当性向です。

売上高・営業利益推移

間所:業績の推移です。約10年分をご覧いただいています。やはり近年は電力小売の自由化や都市ガス自由化などの影響で、同業者間のみならずエネルギー間の競争も激化しています。しかし、中でも当社の収益は安定的に推移していると考えています。

売上高は、原油価格やLPガスの仕入価格の変動に左右されるところもありますが、その販売時の利ザヤが安定しているということもあって、利益への影響は軽微にとどまっています。

株価推移( 2019年9月26日~)

間所:株価の推移については、ご覧のような状況です。2020年3月から4月にかけまして、やや大きく株価が上がっているのが分かるかと思います。後ほど詳細を説明しますが、この時期、ちょうど新型マイクロ風車事業への参入を発表したというところと、現状、大株主さまである光通信グループが当社株式の大量保有報告書を提出して以降、右肩上がりで株価が上昇しています。現在は3,600円から3,800円というような水準で動いています。

主力事業① LPガス事業

間所:続いて、当社の各事業を詳細に説明します。まず、LPガス事業です。LPガス事業は、北海道・東北を地盤とするミライフ東日本と、その子会社のミライフ北海道が展開しています。関東はミライフ、北陸・中部・関西エリアはミライフ西日本が事業展開を行っています。全社合計で22万軒のお客さまに直接LPガスを供給しています。

また、地域の燃料店を経由する卸売で48万軒のお客さまがおり、合わせると約70万軒のお客さまを有している状況です。取扱量としては、全国で3位というポジションです。

坂本:直売の顧客と卸売の顧客が分かれているのですが、先ほどのお話ですと、直売は御社が直接販売するということかと思います。卸売のパターンは、御社がカバーしていない地域の販売なのか、バッティングしていても卸すのかというところを含めて教えていただけたらと思います。

間所:基本的には、卸売のお客さまも当社の販売エリアです。というのも、LPガスの販売店が約2万軒あり、規模が小さい販売店に関しては、自分で配達できる能力がないケースもある一方、やはり地域に密着している燃料店が多いのです。

そのような燃料店と協働して仕入・配送を行うというかたちで、当社の販売店のミライフ会を形成しています。協働して地域に密着した事業を行っている状況です。

坂本:販売店も昔より高齢化した会社もあると思います。もし「やめる」という時は、直営で引き受けるようなことはあり得るのでしょうか?

間所:実際、ご高齢になっていて、事業を承継する方もいないところが増えていますから、その場合は当社で営業権譲渡というかたちで引き受けている状況は最近増えています。

主力事業② 石油事業

間所:次は、石油事業です。石油類は、ガソリン、灯油、軽油、重油を扱っています。そのうち、灯油の取扱いについては、国内流通量の約10パーセントを占める状況で、全国に85ヶ所ある中継点「オイルスクエア」を有するところがアドバンテージです。災害時の供給網の中心にもなっているのが、この「オイルスクエア」です。

従来は「灯油センター」と言っており、灯油のみを扱っていましたが、最近は軽油も扱う「オイルスクエア」に転換を進めています。

軽油は、建設現場への重機向けの販売を強化しています。ガソリンは東北エリアを中心に、17ヶ所の直営SSと88ヶ所の系列SSがあります。重油は、船舶用のC重油に強みを持っています。

坂本:御社は元売りが株主で何社か入られていますが、この灯油や軽油、ガソリンなどの燃料の仕入は、特定のところではなく優位のところから買っているのか、それとももう決まっているところからある程度の割合で仕入れるのかを教えてください。

もう1つ、インフラ工事向けの軽油提供は初めて聞いたのですが、こちらはインフラ工事を行っている場所まで配達するのでしょうか?

間所:まず1点目の仕入に関してですが、当然、当社の大株主の関係には元売りの会社が数社入っていますが、それにはあまり左右されずに、その時々に適格な値段あるいは調達できる数量の部分を検討して仕入れています。

2点目の建設現場の配達ですが、建設現場への配送を専門に行っている会社があり、そこと連携する、あるいは当社自らも配達するなどしています。このようなかたちで建設現場へ販売網を構築しています。

坂本:例えば、かなり山奥で作業していたり、重機が大きく、入れに行くことができなかったりすれば配達というかたちでしょうか?

間所:ビル建築が多いため、意外に都市部が多いです。ビルの建築を行っているところを見ていただくと、朝方にタンクローリーがけっこう入ってくる様子を見られると思うのですが、朝方に入れに行くのが中心になっています。

坂本:タンクローリーということは、けっこうな量ということですよね。

間所:そうですね。建設現場と言っても、どちらかと言うと都市部のビルの建設のほうが圧倒的に多いです。

坂本:数量もそれなりに出るということですね。

間所:おっしゃるとおりです。

主力事業③ 電力事業

間所:電力事業に関しては、2016年の電力小売自由化から着実にお客さまの数を増やしています。家庭向けの低圧では4万5,000軒、法人向けの高圧でも1,100軒まで伸ばしており、今後もしっかりお客さまを増やしていこうと考えています。

また、電力は仕入・販売だけではなく、自社でも太陽光発電を保有しております。現在全国に6ヶ所あり、固定価格買取制度(FIT)によって活用した電力の販売をしているところです。

また、太陽光パネルは汚れが付いたり、木や草が伸びて陰ができることで発電効率が落ちるということがよく言われています。そのメンテナンス事業も国内で初めて立ち上げ、今事業拡大を進めています。

坂本:私も自主管理で太陽光を設置しているのですが、この前、木が生えており、Twitterに投稿すると何万とバズったということもありました。メンテは大変ですが大切ですね。

ここでお伺いしたいのは、新電力についてです。LPガスの供給網ですから、ここを活用した基盤が非常に強いビジネスだと思います。最近話題になりましたが、価格は市場連動型なのか、それとも電力会社にそのままつないでマージンを取る仕組みなのかというところと、顧客数は今後どのくらいまで増やしたいのかという目標があれば教えていただけたらと思います。

間所:仕入に関しては相対取引とJEPXのマーケットからの仕入が中心になっています。ですので、代理店というかたちではありません。

坂本:きちんと対応してくれるということですね。

間所:はい。今後の成長戦略ですが、逆に言いますと、全国で22万軒のLPガスの直販のお客さまがおり、まだそのうちの4万5,000軒ですから、ガスのお客さまにもっと積極的に販売していきます。また、ガス外のお客さまにも展開するということも考えており、二面的なかたちで伸ばしていくことを考えています。

その他事業

間所:続きまして、その他です。非エネルギー分野の事業では、自転車事業は先ほどご質問にもありましたように、プライベートブランドの企画・製造から、ホームセンターや専門店向けの卸売、東北・関東を中心にした小売として、製造・卸・小売のバリューチェーンを形成しています。

シェアサイクル事業は、後ほど詳細を説明しますが、2019年4月に自転車事業から分離・独立させ、現在はステーション数1,800ヶ所以上、自転車数8,200台以上というかたちで、国内有数のシェアサイクル事業者となっています。

環境・リサイクル事業では、建設廃材などを活用したバイオマス発電所向けの木質チップを製造しています。

抗菌事業は、素材として抗菌性ゼオライトを製造しています。足元は新型コロナウイルスの感染拡大において、手術着やマスク用が伸びています。最近では、抗菌作用だけではなく、抗ウイルス作用もあるということが明らかになりました。

システム事業は、LPガス事業者さま向け、あるいは新電力事業者さま向けの経営管理システムを提供しています。LPガスの経営管理システムはトップクラスで、最近では、新電力事業者向けのシステムを大きく伸ばしています。

建物維持管理事業は、集合住宅や学校、倉庫向けの清掃・保守・修繕の維持管理事業ほか、病院や斎場の総合的な業務委託も受けています。

直近のトピックス①

間所:では、最近のトピックスに移ります。まず、家庭向けのクリーン電力という部分を提供する「シナネンあかりの森でんき」という部門をスタートさせています。オフサイトのコーポレートPPAは、経済産業省が今年の3月から容認したものですが、当社の事業が環境省からモデル事業として採択されました。

直近のトピックス②

間所:次は、最近のトピックスの2番目です。今年8月から自転車小売店のダイシャリンにおいて、リハビリあるいは介護向けの足こぎ車いす「COGY」の販売を開始しています。これは自転車業界としては初の試みです。

また、銀イオンの「ゼオミック」の加工で、新型コロナウイルスの抗ウイルス効果が確認されています。

こちらも新型コロナウイルス関連になりますが、建物維持管理事業は、病院向けの感染消毒清掃サービスが拡大を続けて、大きく伸長している状況です。

外部環境

間所:続いて、事業環境と成長戦略です。外部環境は、社会環境、業界環境としては、スライドのような状況です。特に注目すべき点は、やはり脱炭素に向けた世界的な動きです。

国内に目を転じると、少子高齢化と人口減少があります。着実に国内市場の縮小がありますから、エネルギー業界間のさらなる競争の激化が見込まれます。

スライド一番下の右にある新型コロナウイルスですが、当社全体としては、飲食店向けの業務用エネルギー、産業用エネルギーに多少の影響がありますが、巣ごもり需要で家庭向けは伸びています。

環境問題に関する世界の潮流

間所:世界的な視点でいくと、2016年のパリ協定で190の国や地域が参加し、世界の平均気温上昇を産業革命以前の2度以内に保つという目標が設定されました。

国内でも、2030年には温室効果ガスの排出量46パーセントの削減と、再生可能エネルギーの比率を36パーセントから38パーセントにするというところを目標としています。

また、2050年にはカーボンニュートラルも求められており、エネルギー業界には大きな変革が求められていることを認識しています。

「脱炭素社会」を見据えて

間所:脱炭素社会を見据えて、当社は2020年4月から第二次中期経営計画をスタートさせています。「脱炭素社会を実現するため、エネルギー業界の一員として何ができるか」というところから、新たな挑戦をしていかなければいけないと考えています。

第二次中期経営計画:スローガン

間所:第二次中期経営計画のスローガンです。「大胆な発想で新しい世界への挑戦」というところで、これまでの延長線上ではなく、これまでにない大胆な発想で新たな挑戦をするということを、社内外にメッセージとして伝えています。

第二次中期経営計画の概要

間所:第二次中期経営計画ですが、2017年から2025年までの中期経営計画のちょうど中央にあたります。第二次中期経営計画は第三次中期経営計画以降の飛躍に向けての基盤整備の期間と位置付けています。

この第二次中期経営計画期間では、再生可能エネルギーや新規事業への先行投資、基盤整備のためのシステム投資に積極的に取り組んでいます。

基本方針:定量目標

間所:第二次中期経営計画の定量目標は、「ROE6パーセント以上」を安定的に生み出す事業構造に変えていくというものです。

基本方針:定性目標

間所:第二次中期経営計画の定性目標は、定量目標を達成するための組織的な基礎固めをするという意味で、1つ目に資本効率の改善、2つ目に持続的成長を実現する投資の実行、3つ目に社員の考え方・慣習・行動様式の変革という3つを掲げています。

飯村美樹氏(以下、飯村):持続的成長を実現する投資の実行について、御社のシェアサイクル事業は先にいろいろな場所を押さえておかなければいけない特性があるように感じるのですが、それに関連して、先行投資の考え方や成長戦略について教えていただけますか?

間所:根底にエネルギー事業があります。先ほど環境のところでもお話ししたとおり、人口減・少子高齢化が国内で急速に進んでいる中で、やはり新しいエネルギー事業あるいはまったくの新しい事業を進めていかなければいけないというのが、当社としての課題だと思っています。

今後とも持たざる経営というより「持たざる生活」が進んでいく中で、シェアリングエコノミーが重要になると考えています。その中で、シェアリングという事業の1つとしてシェアサイクルを進めました。

それ以外にも、後ほどご説明しますが、新型マイクロ風車やバイオマス関連の事業など、収益を生むところと環境改良型の経営というかたちで、第三次中計以降、さまざまな新規事業を進めていきたいと考えています。

資本効率の改善

間所:最初の定性目標の「資本効率の改善」では、低効率資産の売却や既存事業の選択と集中を進めて、資本効率の高い企業グループを目指していきます。

低効率資産の売却/既存事業の選択と集中

間所:具体的な施策としては、品川区の土地を売却し、前期に計上しています。タクシー向けのLPガスのステーションがあったのですが、売却のために閉鎖している状況です。BtoCのミライフ西日本は、四国に1ヶ所だけあった営業拠点も売却しています。ブラジルで研究開発を進めていたバイオマス事業も撤退しています。

持続的成長を実現する投資の実行

間所:2番目の定性目標である「持続的成長を実現する投資」においては、新規事業への戦略投資を積極的に進めています。新規事業としては、今ご質問いただいたシェアサイクル事業が代表的なものになります。

新規事業への戦略投資① シェアサイクル事業

間所:ソフトバンクグループのOpenStreet社と提携して、首都圏を中心に「ダイチャリ」ブランドを展開しています。現在のステーション数は1,800ヶ所、自転車は8,200台を超え、日本でも有数のシェアサイクル事業者という状況です。

シェアサイクル事業の K P I 推 移

間所:そのシェアサイクル事業ですが、ステーションの設置を急速に増やしていることや利便性の向上もあり、ユーザー数と利用回数を着実に伸ばしています。

この第1四半期には、前年同期に比べユーザー数は約110パーセント増、利用回数は約120パーセント増となり、大きく成長していると考えています。特に新型コロナウイルスの影響で密を避ける移動ということから利用する方も増えています。

新規事業への戦略投資② マイクロ風車関連事業

間所:次の新規事業は2020年3月に開示したもので、新型マイクロ風車事業への進出です。新型マイクロ風車の特徴は、微風で発電できるという効率性、風切り音が小さいという静音性、軽量で工事が簡便にできるということです。独立電源として自治体などのBCP対策での活用が見込まれており、実際にそのような引き合いがきている状況になっています。

新規事業への戦略投資③ その他

間所:韓国での大型風力発電は、現時点では開発許可を待っている状況です。その他、基幹システムの刷新投資などの「守りのDX」、新規事業創出のための「攻めのDX」というかたちでの投資を検討しています。また、バイオマス事業に関しても展開を検討しています。

社員の考え方・慣習・行動様式の変革

間所:最後となる3番目の定性目標ですが、風土・体質改善や働き方改革を推進しています。

風土・体質改善/働き方改革の推進

間所:施策としては、これまでは風土改革プロジェクトという部署の中の1プロジェクトだったものを、2020年11月から社長直轄のグループ改革推進室となり、風土改革・働き方改革を強力に推進する組織に改めました。

風土改革プロジェクト

間所:現在は新型コロナウイルスの感染拡大もあり、Web会議が中心となっていますが、社長と社員が直接議論したり、グループの経営陣同士で議論したり、グループ各社に風土改革の流れが広がっています。

2022年3月期通期業績予想

間所:2022年3月期の予想をご説明します。今期は積極的な新規事業への投資やDX投資があり、減益を見込んでいます。増収部分については、原油価格の上昇やプロパンガスの仕入価格の上昇による売価への転嫁ということで、利益の上昇はほとんどない状況です。

ESG の取り組み(環境)

間所:当社グループのESGの取り組みに関して、いくつかご紹介したいと思います。まず環境面の「E」ですが、「シナネンあかりの森プロジェクト」をスタートさせています。グリーン電力をご利用いただいている中から、森林保護や緑化支援、森の再生事業などの緑を守り育てる事業を支援しています。イメージキャラクターはスライド左下のサンリオのキャラクターです。

ESG の取り組み(社会)

間所:社会を表す「S」ですが、作文コンクールやさまざまなイベントなどの次世代人材の育成、社会貢献、地位振興、女性活躍など、地域社会・従業員・お客さまなどのさまざまなステークホルダーに向けた取り組みを実施しています。

ESG の取り組み(ガバナンス)

間所:ガバナンスの「G」では、当社は2015年に持株会社体制に移行して以降、ガバナンス改革を進めてきています。2016年には監査等委員会設置会社に移行し、任意の指名・報酬委員会を設置しています。

取締役の人数は今年6月から8名になっていますが、そのうち半数の4名は社外取締役かつ監査等委員会で、さらに任意の指名・報酬委員会の委員でもあるというかたちです。ここ数年、ガバナンスの強化を進めています。

S D G s へ の 取り組み

間所:スライドはSDGsへの取り組みということで、いくつか挙げています。SDGsの17の目標に対し、グループとしてさまざまな取り組みを進めているところで、その実現を推進しています。

1つの例としては、上から3つ目になりますが、シェアサイクルを推進しています。自転車を使うことは環境にも健康にも優しいということで、その移動手段を提供しているということです。

農福連携は、先ほどの「S」のところにもありましたが、農業と福祉というかたちで、障がい者の雇用支援と地域社会への貢献を進めています。さまざまなかたちでSDGsの17の目標に対して取り組んでいる例です。

本日のまとめ

間所:最後にまとめとして本日のポイントを3つ挙げています。当社は創業94年で、現在95年目になりますが、総合エネルギーサービス企業グループというかたちで、石油・ガスから電力などのさまざまなサービスを提供しています。

配当性向30パーセント以上を目標とした安定配当に加え、自己資本も50パーセントを超えており、充実した堅実な経営基盤を持っています。

現在、「第3の創業期」として、再生可能エネルギーを含めた新規事業に対して積極的な投資を進めており、その中で事業ポートフォリオの変革を進めています。

質疑応答:シェアサイクル事業の黒字化について

坂本:シェアサイクルの質問がきています。「シェアサイクル事業の黒字化の目処について教えてください」というご質問です。

間所:現在、シェアサイクル事業に関しては残念ながらまだ投資が先行しており、赤字が続いている状況ですが、来年度には収支がほぼ「0」の段階になるのではないかと考えています。それ以降は投資回収というかたちで、プラスを見込んでいます。

自転車には耐用年数があり、入れ替えなどもあるため、多少の投資がまた続くこともあるかもしれませんが、再来年度以降、すなわち第三次中計以降は黒字を継続できると考えています。

坂本:自転車も傷みますからね。

間所:メンテナンスしないと、けっこうすぐに傷んでしまいます。

坂本:普通の事業償却は1年とかですね。

質疑応答:新型マイクロ風車事業の展開について

坂本:新型マイクロ風車を作ったというご説明がありましたが、今後どのようなところに拡販していくのでしょうか? BCP対策というお話はありましたが、それ以外におもしろい使い方やどのような引き合いがきているのか、また最近は風力発電をFITで売るのは厳しくなってきたかと思うのですが、そのあたりも含めて教えてください。

間所:まずマイクロ風車の現状ですが、さいたま市のさいたま新都心に実証機を置きました。スライドがその画像です。その実証実験の結果のフィードバックをもとに、今度はいろいろな地域、例えば寒冷地や雪が降る地域、暑い地域というかたちで、地域性による実験を進めていく予定です。降雪地域などの実験はこれからの季節に行いますので、実際に販売できるのは来年度以降を目指して進めています。

坂本:僕も風車は何回も考えました。実は稚内に土地を持っているのですが、進めようとしたらFITが下がって結局できなくなってしまいました。豪雪地帯でも上の風車がうまい具合に回りそうなイメージがします。

間所:その実験をしていきたいと思っています。IoTステーション、当社ではシングル風車と呼んでいる風車が1本のものに関しては、地産地消というよりBCP対策で使われる部分があります。地方自治体の避難所や学校でのご利用の検討がいくつかあるということです。

一方、弊社は多段式と呼んでいるのですが、3個から4個を重ねると発電量が飛躍的に増えます。それはBCP対策ではなく、通常の電源というかたちで活用できます。例えば、太陽光パネルでの発電がなかなかできないような小売店やマンション・ビルで複数つけることによって、太陽光に代わる、あるいは太陽光と併用するような発電というかたちを目指しています。

坂本:風切り音が小さいというのも、都市に置けそうなかたちですよね。

間所:通常の縦に回る大きいものよりも設置面積がすごく小さく済むところも特徴になっています。

質疑応答:M&Aについて

坂本:中計についてです。売上数字目標は今後しっかり伸びていくかたちでしたが、M&Aについても検討されていると思います。案件によるとは思いますが、今後このような分野について進めていきたいというイメージがあれば、教えていただきたいと思います。

間所:中期的には新規投資という部分がありますが、今は両利きの経営ではないものの、既存事業全体が減少していく中でもしっかりとシェアを維持・拡大させていきたいと考えています。

LPガスのBtoC事業においては、先ほどご説明したように、事業承継などを含めM&Aというかたちで既存事業の維持・拡大を継続していきます。

一方で、第二次中計は先行投資の期間と位置づけています。シェアサイクルも収益に貢献していくのが第三次中計以降ですし、マイクロ風車なども来期以降の販売を検討しています。

第三次中期経営計画に向けたさまざまな実験というわけではないのですが、投資を含めて、先ほどご説明したように第三次中計以降にはROE6パーセント以上を安定的に稼ぎ出すような事業体系を作り、それを超える8パーセント、10パーセントを目指せるような事業を作っていく基盤整備と位置づけています。

質疑応答:風土改革のビジョンについて

坂本:ご説明の中にあった風土改革ですが、個人と組織の意識改革、働き方改革の推進として、社長とのミーティングなどについてお話しいただきました。これについて、どのような体質にどう改善していくことによって、どう御社が変わってくるかという将来のビジョンがあれば教えてください。

社長は外資での経歴があるため、そこの部分を気にされて「今後改革していくためにはどうにかしなければいけない」ということだと思うのですが、今の進捗と将来のビジョンを教えていただきたいと思います。

間所:今の大きな改革に関しては、これまではどちらかと言うと「待ちの経営」「指示待ち」で上意下達の経営がずっと続いていたのを山﨑が危惧したということと、社員たちからの発案によるものです。

山﨑社長に提案があり、山﨑たちも「そのとおりだ」ということで、これをプロジェクト化して現在では組織化したというものです。若い方々の危機意識からスタートしたのが、この風土改革プロジェクトとなります。

先ほどお話ししたように、待ちの姿勢という部分を打破して、社員自らが考えて新しいことに挑戦していく、いわゆる「社員の成長なくして会社の成長はない」というところからきています。「会社とともにみんなで成長していこう」ということを盛り上げていくようなプロジェクトになっています。

質疑応答:ルーツである練炭・豆炭の現在について

飯村:「練炭・豆炭は今でもアウトドアなどで使われているのですか?」という質問もきていましたが、初めて見ました。

坂本:僕が小さい頃は祖母の家にありました。

飯村:いわゆる炭というものではないのですね。

間所:そうですね。もともとは炭でもあるのですが、炭ではなくて専用の粉を固めたものです。

坂本:今の電気あんかのようなところにも使われていました。

間所:おっしゃるとおりです。こたつであんかの代わりであるとか、今の時期であれば七輪で秋刀魚を焼くというようなかたちで使われていました。

飯村:そうなのですね。今は使うようなものではないのですね。

坂本:七輪には使うと思います。

間所:七輪には使うと思いますが、使う器具そのものもあまりないですね。

飯村:そうなのですね。同じ疑問をお持ちの方がいらっしゃったため、話を広げていただきました。

間所:炭みたいに火がどんどん出るものではないのです。

飯村:なるほど、じわじわ温かいかたちなのですね。見た目は同じでも火に特性が現れるというのはおもしろいところですね。勉強になりました。

質疑応答:脱炭素時代における企業価値の向上について

前田雄大氏(以下、前田氏):興味深いプレゼンをありがとうございました。私のプレゼンでも脱炭素というところをかなり強調したのですが、さまざまな脱炭素の取り組みも拝聴しました。こうしたカーボンニュートラル全盛の時代において、企業価値を高めていくこともけっこう大事かと思うのですが、御社はどのようなかたちで企業価値を高めていこうとお考えでしょうか?

間所:私どもの社歴としては、固形燃料の製造・販売を第一次創業、石油類・ガスの販売を第二次創業と位置づけており、今後の第三次創業としてはエネルギー・住まい・暮らしという3つの視点は落とせないと考えています。

その中でまずエネルギー事業としては、太陽光発電や風力発電、バイオマスという再生可能エネルギーの開発、発電、販売を中心に転換を進めていきます。住まいと暮らしの分野に関しては、直結するようなものとして抗菌事業やシェアサイクル事業、建物管理事業といった非エネルギー分野の事業の成長を発展させます。

両利きの経営ではないのですが、エネルギー・住まい・暮らしという分野での成長や発展によって、企業価値の向上を図っていきたいと考えています。

質疑応答:BtoCサービスの展開について

前田:今まさに住まいと暮らしというお話もありましたが、ホームページを拝見すると、BtoCの部分で「地域No.1への挑戦」と掲げています。今お話のあったようなサービスに加えて、他に予定されているサービスはありますか?

間所:現時点ではLPガス、いわゆるエネルギーのお客さまについては、BtoCの地域No.1と掲げています。地域会社では取引先の販売店とともに、ミライフブランドで消費者のみなさまのエネルギー・住まい・暮らしに貢献していく中、電気のお客さまのシェアがまだ低いため、ここをまず伸ばしていきたいと考えています。

それ以外ではリフォームや、さまざまな住設機器のお取り替えと保守・修理といった住まい全般の部分です。不動産関連で、不動産・建物管理事業としてメンテナンスなどの暮らしの部分のサービスも展開したいと考えています。

質疑応答:再生可能エネルギーのポートフォリオについて

前田:さまざまなサービスを提供しているということで、先ほど再生可能エネルギーのところでもバイオマスや太陽光についてお話がありました。先ほどの質問でもマイクロ風車のお話がありましたが、私もマイクロ風車は非常におもしろいと思っており、「寒冷地も含めて展開されていくのだな」と思いました。御社の今後の再生可能エネルギーのポートフォリオは、どのようなかたちにしていくのか教えてください。

間所:具体的に「どのようなかたちで」というところまでは議論していないというのが正直なところです。現時点では、ご説明したように、太陽光発電の開発や販売、発電、保守という部分が中心になっています。

今後は、ご質問にあったような新型マイクロ風車事業に代表される風力発電に加え、現状ではバイオマス発電所向けの木質チップの製造・販売をしていますが、それにとどまらずトレードを含めたバイオマス発電の比重も増やします。バランスが取れた再生可能エネルギー事業に育てていきたいと考えています。

前田:今ちょうど太陽光のお話が出たのですが、プレゼンの中でも2030年度の再生可能エネルギー比率が36パーセントから38パーセントという、エネルギー基本計画の数字への言及があったと思います。まさにここのところの太陽光のボリュームは相当増えそうで、政府の施策としても増えそうな感じがあります。今、政府では公共施設から太陽光パネルを入れていこうというかたちですが、そのようなところへの参画は予定していますか?

間所:私どもには基盤となるお客さまがいるため、どちらかと言うと公共施設よりも、まずはお客さまのところでコンシューマ向けの太陽光パネルの設置を進めたいと考えています。一方で、公共の関係でESCO事業なども手がけているため、今後とも公共事業の要請があればそれを中心に進めていきたいと考えています。

前田:そうするとBtoC向けの太陽光となると、屋根置きのところに注力されるというかたちでしょうか?

間所:そうですね。おっしゃるとおり、まだまだ地産地消ではありません。実際のところは、お客さま向けの太陽光パネルの設置という部分がまだまだで、今後22万件の直販のお客さま、あるいは間接的な卸売を合わせた70万件のお客さまに対して、今後の政府の方針や世界的な流れの中でどれだけ訴求できるか検討しているところになります。

質疑応答:脱炭素に向けた個人の行動変容について

前田:御社はBtoCのところで相当アクセスもあるということですが、私個人としては、日本全体の脱炭素の進展を考えた時、「個人の行動変容も進まないと、脱炭素時代に日本が国際的に置いていかれてしまうのかな」という危機感を持っています。販売網を持つ御社として、行動変容をどのように促されていくお考えでしょうか?

間所:行動変容というところまでの活動には、まだなっていないものの、先ほどご説明した「シナネンあかりの森でんき」の中にはRE100、100パーセント再生可能エネルギーの電力の販売も含まれています。

100パーセント再生可能エネルギーの電気は多少高いのですが、そちらを個人向けにも訴求しています。まだまだご契約は少ないのですが、そのようなかたちで、個人の方々の意識を再生可能エネルギーに向けていくような活動は徐々に進めている状況です。

質疑応答:日本の脱炭素の進捗について

前田:もともと第1創業期、第2創業期、第3創業期ということで、さまざまなブレンドをしながら、だんだん転換していくようなところかと思いますが、「脱炭素がけっこうガッツリきているな」というところで、日本の進みぶりをどう見ていますか?

間所:エネルギーが中心という中で、「日本の脱炭素があまりにも急速に進むとけっこう厳しい」というのが本音のところではあります。石油関係のガソリンや自動車はよく槍玉に上がる一方で、LPガスや都市ガスは上がらないことについて、逆に質問というかたちで申し訳ないのですが、世界的にどう考えられているのかお聞きしたいです。

前田:ガスは相対的にCO2の排出が少ないため、最後に転換するかたちになるのではないかと言われていると思います。そのため、最初に槍玉に上がるのは石炭で、その次は石油というところです。全般として、電力セクターの脱炭素化が進んだ後に、社会を電化させていくというところが基本になってくるため、第2段階から上がってくると個人的には思っています。

場合によっては個々のお宅でLPガスの部分が電化になるお宅が増えるかたちになるかと思っています。ただし、その時になると水素という話も出てくると思いますので、水素と競合するようなところも出てきうるかと思っています。

間所:私どももやはり同じような考えで、次はどうしてもガスにならざるを得ないというところは、しっかり危機感を持って考えています。

当日に寄せられたその他の質問と回答

当日に寄せられた質問について、時間の関係で取り上げることができなかったものを、後日企業に回答いただきましたのでご紹介します。

<質問1>

質問1:バイオマス発電は、練炭、豆炭の固形燃料からの流れとして、最も相応しい注力すべき事業ではないでしょうか?

回答1:ありがとうございます。新規事業開発では、現在のところ、バイオマス関連や地域再生など環境や社会に貢献できるようなビジネスを目指しています。詳細にお話しできる段階になりましたら、速やかにお伝えさせていただきます。

<質問2>

質問2:好調な株価の背景には、風車だけでなく光通信グループの出資において、あえて個人投資家にアピールする理由を知りたいです。

回答1:ご指摘のとおり、光通信グループさまが継続的に当社株式を買われたことも一つの要因と考えています。その一方で、株式市場の盛り上がりやNISAなど制度面の後押しから、個人の方々の株式に対する関心が高まっている中、当社としても安定的な株主さまを増やすべく、個人投資家のみなさまに興味を持っていただけるよう、アピールする機会を積極的に作っていきたいと考えています。

<質問3>

質問3:世界的な原油価格の高値推移は御社の業績を圧迫しているのでしょうか?

回答3:当社の場合、原油価格やプロパンCPといった原料価格は、当社からの販売価格へ影響を与えるため、原料価格の推移が売上高に影響しますが、利益面に関しては、プロパンガスの小売では原料費調整制度を採用しており、原料費が変動すると、それに合わせて売価が変動する、つまり、単位当たりのマージンが一定であるため、原料価格の推移により、業績を圧迫するということが少ないビジネスモデルになっています。

<質問4>

質問4:木質チップ販売の事業規模はどのくらいですか? 今後注力すべき事業と思います。

回答4:個別の業績数値についてはお伝えできませんが、現在は、千葉県と埼玉県にあるリサイクルセンターで、年間10万トンを超える木質チップを供給しています。今後は、需要動向を見ながら事業拡大に備えています。

<質問5>

質問5:病院など建物向け消毒事業は好調なようですね。今後需要が増える場所、領域として、病院以外にどんなところがありますか?

回答5:ビルメンテナンスという括りにおけるすべての領域でニーズは潜在化していると考えています。まだまだニーズが強い病院向けの開拓が進んでいないので、病院向けの提案を先行して進めていく方針です。

<質問6>

質問6:再生可能エネルギー由来の電力を家庭向けに販売すると昨年発表がありましたが、現在の進捗状況を教えてください。

回答6:2021年3月から、家庭向けクリーン電力プラン「シナネンあかりの森でんき」の提供を開始しました。家庭における積極的なSDGs対応の電力を求めるお客さまに対し、サンリオ社の人気キャラクター「シナモロール」を応援隊長として、現在は積極的にPR活動を行っている段階です。

<質問7>

質問7:シェアサイクル事業はいろいろな事業者が参入しました。どこも成長の軌道に乗っていないような気がします。

回答7:シェアサイクル事業について、これまでは、エリア拡大・ステーションの増設を最優先に進めてきました。当社の場合も、赤字を掘っている段階で、要因は、これらの設備投資によるものです。今後は、ステーション開発も継続する一方で、効率的な運用に注力することで、早期の黒字化を目指していきます。

<質問8>

質問8:ブラジルのバイオマス事業からの撤退は、同国の景気後退が理由でしょうか?

回答8:ブラジルのバイオマス事業であるCAPIM炭については、2018年12月より大手スーパーマーケットでテスト販売を開始しましたが、新型コロナウイルスの影響で、販売が不調となり、欧州への輸出についても同感染症により断念しました。

あらためて、今後の事業計画を策定したものの、新型コロナウイルスが収束しても想定する期待収益率を得られない可能性が大きかったこと、今後事業を継続しても赤字が累積するのみであること、現時点での損失は出資当時との為替変動分(レアル安)のみであることから、今が撤退のタイミングと考え、結論に至りました。

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