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日経平均大幅続落、2万8000円割れは「売られ過ぎ」。短期的には波乱継続、年内3万円奪回も=馬渕治好

きょうの日経平均株価は7日続落、前日比622円安の2万7,822円と約1ヶ月ぶりに2万8,000円を割り込みました。この水準は「売られ過ぎ」と解釈しています。今年内は、日本経済や企業収益の持ち直しを反映して、年末までに日経平均は再度3万円台を奪回すると見ています。(『馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』)

※本記事は有料メルマガ『馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』2021年10月5日号(号外)の一部抜粋です。毎週いち早く馬渕氏の解説をご覧いただくには、今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。市場急変時には号外の配信もあります。

買われ過ぎから一転「売られ過ぎ」へ

最近の日経平均株価は、8/20(金)に、終値で2万7,013.25円(ザラ場安値では2万6,954.81円)といった年初来最安値をつけ、売られ過ぎとなりましたが、そこから1か月も経たずに9/14(火)には終値で3万670.10円(ザラ場高値では3万795.78円)と、一気に年初来最高値となりました。

この高値は、当メールマガジンで何度か述べてきたように、海外短期筋のプログラム買いや先物の買い戻しによるもので、「買われ過ぎ」だと判断してきました。

その後、そうした買われ過ぎの修正が進み、日本株は下落基調が強まっています。

ただ、日経平均が3万円を割れ2万9,000円も下回りうる、との予想は述べてきたものの、下げの目途としては、2万8,000円台まで(2万8,000円は割れにくい)と見込んできました。

これは、9/14(火)までの「誤った上昇」がすべて修正されるとすれば、8月頃までのような2万8,000円を超えたり割れたりの市況に戻る、ともいう考え方もうなずけるが、当時よりも企業業績の改善が進んでいるため、下値が当時よりは高くなっていておかしくない、という判断によるものでした。

これに対し、本日(10/5 火)の日経平均は2万8,000円をも割り込んでおり、筆者の想定以上の株価下落となりました(編注:原稿執筆時点10月5日朝10:30。きょうの日経平均株価終値は前日比622円安の2万7,822円となっています)。

しかし、本日のような2万8,000円割れの水準は、「売られ過ぎ」だと解釈しています。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

日経平均株価 日足(SBI証券提供)

短期的な波乱は残るが、年内3万円台を奪回へ

前述のように、株価の上振れ下振れとは関係なく、ひたひたと企業収益の水準は高まってきています。

TOPIXの予想PERは、第二次安倍政権発足から菅政権にかけて、おおむね13~16倍で推移してきました(ファクトセット集計による、アナリスト予想の平均値、12か月先予想ベース)。本日午前10時頃のTOPIXの水準から計算すると、足元では予想PERは14.3倍程度と、上記の13~16倍の中心値(14.5倍)を若干ながら下回っており、やや割安な領域に入ってきています。

また、8月下旬の安値時には、予想PERは約14.7倍でしたので、そろそろ底値に届いているとしても、おかしくはありません。

もちろん、まだ短期的な波乱は残るでしょう。最近の株価の大きな上下動は、海外短期筋の売買に振り回されたものと推察され、相変わらず国内投資家の売買の薄さや付和雷同的な右往左往の傾向(株価が上振れすればあわてて買いに走り、株価が下振れすればうろたえて投げ売りする)が強いと懸念されます。

それでも、今年内は、日本経済や企業収益の持ち直しを反映して、年末までに日経平均が再度3万円台を奪回する、という見解は変えていません(ただ、来年は大きな波乱に見舞われる、とも引き続き考えていますが)。

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image by:insta_photos / Shutterstock.com

馬渕治好の週刊「世界経済・市場花だより」』(2021年10月5日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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