「人類みな兄弟」だとか「世界平和」などと子どもの漫画のようなお花畑の世界に浸っている場合ではない。「誰かに守ってもらう」のではなく「自分の国は自分で守る」という当たり前が重要になる。自分の国は自分で守るのは、どこの国でもそれは当たり前のことである。(『鈴木傾城の「ダークネス」メルマガ編』)
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プロフィール:鈴木傾城(すずき けいせい)
作家、アルファブロガー。政治・経済分野に精通し、様々な事件や事象を取りあげるブログ「ダークネス」、アジアの闇をテーマにしたブログ「ブラックアジア」を運営している。
武力で奪われた島は戻ってこないのが現実だ
ロシアが強引にウクライナ侵攻に走っているが、多くの日本人はウクライナを見て自主防衛ができていない我が国を重ね合わせて危機感を感じるようになっている。そして、「憲法九条みたいなものは見直した方がいいのではないか」と声が上がるようになった。
改憲や核保有について語る現実路線の政治家も出てきている。安倍晋三元首相でさえも「核共有」について発言し、議論を進めるべきだとの見解を示している。
私自身は「核共有」ではなく自前の核兵器を持つべきだと考えているが、いずれにしても核保有が俎上に上がってきているのは興味深い現象だ。
日本は、中国・韓国・北朝鮮・ロシアと危険な国々に囲まれている。侵略は絵空事ではない。竹島は韓国に奪われているが、日本が弱体化していくのであれば、対馬も沖縄も北海道も危なくなっていく。
武力で侵略を仕掛けられて話し合いで解決できると思うのは一部のお花畑の日本人だけだ。相手が武力で侵略すると決意したら、いくら日本が「冷静に話し合いを」「仲良くしたい」と言っても相手は聞く耳を持たない。
まさに今、ウクライナで起きているのがそういうことなのである。
侵略され、領土を奪われて実効支配されたら、いくら「それは日本の領土なので返してください」と言っても無駄だ。日本が「話し合いを」と言えば言うほど、相手はより実効支配を強めることになる。
戦争で取られた領土を話し合いで返してもらえると思うのは一部のお花畑の日本人だけなのである。取られた領土が話し合いだけで戻ってくるなど、そんな都合の良い話は世の中にはない。
武力が背景になければ話し合いにも応じてもらえないし、奪われた領土も戻ってこない。それだけではなく、今の日本の領土すらも防衛できずに侵略される。これを認識するのは非常に重要だ。
アメリカが守ってくれるなど思っていたらいけない。アメリカも自分の都合で動いているからだ。