fbpx

円安はGW前後に解消か。日銀金融政策決定会合での“黒田サプライズ”に現実味=角野實

ここからの水準から円安になることは、誰がどう考えても日本経済にとってよくないことになります。4/27・28に予定されている日銀の金融政策決定会合にて、何らかの対策が講じられることは間違いないでしょう。(『角野實のファンダメンタルズのススメ』)

【関連】小麦粉も油も…相次ぐ「値上げ」で株価上昇が期待できる業界トップ3と有望銘柄とは?=栫井駿介

※本記事は有料メルマガ『角野實のファンダメンタルズのススメ』2022年4月17日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:角野實(かどの みのる)
大学卒業後、金融機関に10年ほど勤務。独立して投資家の道へ。現在は企業経営者として活動、FX関連の執筆を多数行っている。

「円安警戒」発言が出始めた

ここからの水準から円安になることは、誰がどう考えても日本経済にとってよくないことになります。鈴木財務大臣が円安への警戒発言を行ったと聞き及びますが、この発言もある程度、マーケットでは注目されることになるでしょう。

たとえばドル円の円高警戒への日銀による委託介入というのは、月間10パーセントの円高が進行した場合に行われるものです。

現在は円インデックスで9.8パーセント前年同月比で売られており、ドル円で6.48パーセント売られています。

ここからは断続的に円高ではなく円安警戒でしょうが、政治サイドから円安警戒発言が出てくることでしょう。

円高と同じロジックで警戒発言が行われるのであれば、おそらく1パーセントの円安が進行するたびに財務大臣や事務次官が警戒発言を行い、最終的には首相が警戒発言をするというのはいつものパターンになると思います。

この円安を訂正するためには日銀の政策金融決定会合になると思います。

日銀金融政策決定会合に注意

結局、おそらく世間も気づき始めていると思います。日本だけが先進国の中で金融緩和を進めるということが、世界のエネルギー、穀物価格を高騰させている原因だと。今は、そう言ってはいなくても、近い将来に必ず専門家と称する人たちが言い出します(笑)。

なぜなら、この円安は安い円を借りて、外貨にて投資をする円キャリー取引そのものだからです。

インフレは世界の政権の命運を握っています。つまり価格が高騰すれば、不満は政府に向けられ、暴動やデモが起こりやすくなるからです。その場合の政権支持率は低迷、次回の選挙で勝てないことが明白になるからです。

バイデンなどはその典型で、おそらくデモや暴動が起これば、またロシアの所為にしたり誰かの責任に押し付けるのでしょう。

こうやっていつも他人の責任にしている人の命運や将来など私からすれば見えており、ロクな結末にならないのが、いつものことです。自分に都合のよい論理を当然のように話しているのがアメリカ大統領というのはアメリカの地位の低下と同じことです。

ともかく、4/27・28に予定されている日銀の金融政策決定会合にて、何らかの対策が講じられることは間違いないでしょう。ここで日銀の独立性とか語りだす方もいらっしゃるでしょうが、基本的に日銀と政府は協調姿勢であり、円安対策を行うことになると思います。

Next: 円安のテリトリーに円高異分子が侵入した?

1 2 3 4 5
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー