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円安はGW前後に解消か。日銀金融政策決定会合での“黒田サプライズ”に現実味=角野實

穀物価格が上昇する理由

穀物に関しては北半球であれば、ここから作付けから発芽、成長ということを9-10月まで繰り返します。この間、在庫は新穀が入ってくるまで在庫は増えませんので、在庫減少を囃して高くなります。

そこで政府は備蓄を放出するというまた風変りな政策をとってくるのでしょうが、それが余計に価格を高騰させるということになります。

在庫が枯渇したときには、ヘッジ売りがなくなりますので価格は暴落するのでしょうが、枯渇するほどまでにはさせない、というのが買占め側の戦略でしょうから、させないようにしていくでしょう。

そして新穀が出たら、みなさんまたヘッジ売りをして、余計に価格が上昇をするという連鎖ですから、このインフレは当分の間「止まらない」という結論になるだけの話なのです。

政府備蓄を放出する限りインフレは止まらない

つまり、エネルギーにしても穀物にしても、政府は備蓄を放出するという愚策を平然と行いますが、それは逆効果なのです。

このインフレを終わらせたければ、一刻も早く金融緩和を終わらせるか、現金の価値を押し上げる、つまり金利を20パーセントくらい引き上げるほかないのです。これをダブルで行えば簡単にインフレは終了しますが、ものすごく深刻な不景気になります。ダメージが大きすぎて政策を執行するものは躊躇します。

ここまで行うのはバイデンやパウエルにはできません。なぜなら、自分たちの無能ぶりを白日の下にさらすことになるからです。彼らは自分自身が素晴らしい人間性と才能を持っていることを言葉の端々に表現するような人たちですから、自分が無能だと証明するような政策を行う勇気はないであろう、と私は思っています。

だいぶ話が逸れてしまいました。要は、自然利子率が上昇している以上、リスク資産(株など)は下がらずを得ない状況にあるということです。

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