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もう老後資金に悩まない。家計3大支出に振り回されず人生を謳歌するライフプラン作成法=牧野寿和

家計の3大支出と言われる「住宅購入資金」「教育資金」「老後の生活資金」。それぞれ必要になる金額は家庭ごとに異なります。老後生活を快適に過ごすために必要な資金を確保するために、ライフプランの作成と家計支出を把握する方法をお伝えします(『【人生の添乗員(R)】からのワンポイントメッセージ』牧野寿和)

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プロフィール:牧野寿和(まきの ひさかず)
ファイナンシャルプランナー、牧野FP事務所代表。「人生の添乗員(R)」を名乗り、住宅取得計画やローンプラン、相続などの相談業務のほか、不動産投資、賃貸経営のアドバイスなども行う。著書に『銀行も不動産屋も絶対教えてくれない! 頭金ゼロでムリなく家を買う方法』(河出書房新社)など。

巨額になる人生の3大支出

「住宅購入資金」「教育資金」それに「老後の生活資金」は、人生の3大支出といわれています。

しかし、これらの3大支出は、すべてのご家庭の家計に当てはまるものではありません。

そこで今回は、ご家庭ごとに将来の高額な支出に備えて準備しておく、家計の3大支出を考えてみます。

確かに、人生の3大支出の予定があるご家庭は、そのための家計の準備が必要なことは、いうまでもありません。

一例として、住宅を購入するには、頭金や住宅ローンの契約手続きのための諸費用、また不動産販売業者などとの契約金といった、通常、数10万円から100万円単位の高額な現金が必要です。

住宅ローンを組んで融資を受ければ、その返済も長期にわたり必要になります。

また、子どもに教育を受けさせるための費用は、その子の希望や親の思いによって、子どもが幼いころから、必要になる家庭もあるでしょう。

特に大学に通学させるためには、その準備として進学予備校の月謝や大学の受験料に入学金、毎年の授業料総額にすれば、数百万円から数千万円単位の高額な費用も必要です。

それに、老後の生活資金についても、年金が家計収入の中心の高齢になっても、急に現役時代の生活のレベルを落として、家計の支出を減らすことは困難です。

従って、現役時代と年金時代の収入との差を、現役時代にその資金を貯蓄する計画を立てて、実行することが必要です。

なお、以前世間を騒がせた2,000万円問題は、この貯めておく金額の目安額でした。

家計の支出額の計算方法

このように、人生の3大支出といわれている、支出項目については、必ずしもすべての家計にあてはまりません。

老後の生活資金も、現役中に貯めることは必要です。その金額は、2,000万円とは限りません。いくら貯める必要があるかは、ご家庭の家計ごとにちがうのです。

そこで、ご自身のご家庭では、これから必要となる3大支出はなにか、まず、普段の家計支出からみていきます。

家計から支出項目として、上述の住宅購入資金や住宅ローンの返済資金、教育資金、それに老後の生活資金のほかに、なにがあるのか、書き出してみます。

・衣食住のための生活費
・電気水道ガス代
・パソコンやスマホなどの通信費
・健康保険料と40歳以上は介護保険料
・所得税や住民税、

といった支出は、生涯必要です。

・民間の生命保険や損害保険の保険料
・自家用車の購入と維持費
・住宅の修繕やリフォームといった改修費用
・固定資産税や都市計画税の納付

といった支出は、所有している期間中必要です。

・旅行費用
・お稽古ごとや趣味に使うお金
・家賃
・相続税や贈与税の納付

といった支出は、必要な方のみです。

なお、国民年金保険料は、60歳の誕生日前月まで、厚生年金保険料は、60歳以降も会社に勤務すれば、原則70歳までの支出が必要です。

Next: まずは生涯必要になる生活費をシミュレーションする

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