退職金を1つの銀行に預けているという話を聞くとヒヤリとします。もしも銀行が破綻したら、保証されるのは1,000万円までです。マイナス金利が続き、銀行の経営も苦しい状態です。1,000万円を超える分については、ネット証券を活用するのがお薦めです。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
銀行の安全性には上限がある
多くの方の家計を見ていて心配なのは、ひとつの銀行に多くのお金を預けていることです。
銀行が破綻した場合、預金保険機構が払戻しを保証するのは、1,000万円とその利息までです。
退職金や遺産相続で大きな金額を得た方が、そのままひとつの銀行に2000万円など預けていたとします。
その銀行が破綻したら、1000万円しか戻ってこないのです。
マイナス金利の導入から、銀行の経営はとても苦しくなっています。
銀行に預けておけば安全とは、いかないのです。
銀行は、預かった預金を企業や住宅ローンに融資して、利ザヤを稼ぐビジネスです。
なので、預かったお金と銀行の資産を分けて保管することはできません。
預金しておくだけでは、安全ではないのです。
証券会社も賢く活用しましょう。
証券会社で購入できる投資信託や債券は有価証券と呼ばれます。
有価証券の場合、証券会社の資産とは切り離して管理されます。
投資信託や債券の購入は証券会社のほうがお得
銀行でも投資信託や国債を扱っています。
銀行で購入した、投資信託や債券も証券会社と同じく銀行の資産とは切り離して管理される「分別保管」になりますからその点は、安心してくださいね。
ただし、銀行など窓口で購入できる投資信託には、販売手数料がかかりますので、銀行で投資信託を購入するとコストが高くつきます。
預金以外は、証券会社で購入する方が有利です。
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