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悪評が定期的にバズるビッグモーター。SNS上では「もはや関わろうとする客が悪い」と言われる始末も売上高は右肩上がりの謎

このところ悪評が定期的に浮上している感のある中古車販売大手の「ビッグモーター」だが、ここに来てまたまた利用者からの“苦情”ツイートが浮上し、大きな反響を呼んでいる。

渦中のツイートによれば、この利用者はビッグモーターに車検の見積もりを依頼したところ、勝手にドラムブレーキをバラしたうえに、新古車で買って3,000キロも乗ってない状態にも関わらず「ブレーキシューが減っている」として、「このまま乗って帰るなら戻し工賃を頂く」と言われたとのこと。

無料で車検見積もりを行うことをウェブサイトなどでも謳っているビッグモーターだが、そんな“見積り”の枠を超えるようなドラムブレーキの分解を、依頼者には一切黙って行ったうえに、追加の料金請求を行うという同社のやり口に、SNS上からは憤慨や呆れる声などがかなりあがっているようだ。

修理費用の「水増し請求」疑惑も有耶無耶に…

今年5月には展示車とみられる車両を、ナンバーを付けずに公道を走らせているところをSNS上で晒されてしまい、大きな騒動になったことも記憶に新しいなど、このところは何かとお騒がせな出来事が多いビッグモーター。

【関連】ビッグモーターに浮上した「ナンバー無しで公道走行」疑惑。「つるつるタイヤ」販売や強引すぎる営業など悪評が噴出も大手メディアはスルーか

いっぽうで、今年8月にはビッグモーターの板金事業において、車両修理費用の水増し請求を組織的に行っていた疑いが報じられるという、“お騒がせ”では済まないような話も浮上。

実際、ビッグモーターと取引のある損害保険ジャパン、東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険の3社が、2022年2月以降の請求書類を各社それぞれ数百件抽出してサンプル調査を実施したところ、全国に33ある整備工場のうち25の工場で、水増し請求が疑われる案件が合計80件超も出てきたという。

もしも、それらの不正請求が組織的かつ大規模に行われていたとすれば、自動車保険の契約者が支払う保険料の計算に影響する可能性もあるだけに、大問題に発展してもおかとしくない思われたこの一件。

だが、損保ジャパンをはじめとした保険会社としても、ビッグモーターは多くの案件をもたらすお得意中のお得意さんとあって、この問題にマトモに向き合うことを避けているような印象。さらに、この問題を精力的に取り上げたのもネット上などの一部メディアに留まっており、このまま有耶無耶となりそうな情勢だ。

SNS上で悪評続出も売上高は右肩上がり

このように話の大小を問わず悪い評判が絶えないビッグモーターだが、SNS上の反応を見てみるとそんな同社を責める声もさることながら、それ以上に「今だに買う奴いるんだ」「これだけ言われてるのに使うお前も悪い」といった論調も、ここに来て幅を利かせている始末。

中古車の買取・販売から、オイル交換から修理や車検、果ては保険まで扱う手広さで短期間で急成長を遂げたビッグモーター。さらに同社といえば、ラジオなどにCMを大々的に流していることでも知られ、その過剰さゆえに「ラジオの世界はビッグモーターに支配されてる」といった揶揄まであがるほどだ。

こういった積極的な広告出稿が、ネット上では度々取沙汰されるビッグモーターの悪評にまつわる話題が、テレビや新聞などの大手マスコミではほとんど取り上げられないという状況を生み出しているとの指摘も多いのだが、いっぽうでそんな大々的な宣伝は、当然のように多くの新規顧客を獲得することにも繋がっている模様。

実際、先述のラジオCMでも声高にアピールしている同社の売上高も、この一年の間で段階的に数字がアップしているといった状況。たとえSNS上での評判が悪かろうとも、圧倒的な宣伝力でもって、それ以上に新規客を増やしてカバーしていこうというのが、ビッグモーターのある種の戦略のようだが、そんないささか強引さが過ぎる急成長が、果たしてどこまで続くかどうかは、神のみぞ知るといったところだろうか。

Next: 「交換の必要の無い部品をどんどん見積もりに…」

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