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関西電力「カルテル主導」も真っ先にチクって大ブーイング、巨額課徴金は免れるも評判ガタ落ち。噂される次の“クズムーブ”とは?

事業者向けの電力の販売をめぐって関西電力、中国電力、中部電力、九州電力といった大手電力会社がカルテルを結んでいたとして、公正取引委員会が総額で1,000億円余りの課徴金を命じる方針だと報じられている。

報道によれば、電力各社は大規模な工場やオフィスビル向けの「特別高圧」や、中小規模の工場や事業所向けの「高圧」の電力について、互いの営業エリアで顧客を獲得しないよう申し合わせるなど、カルテルを結んでいたとのこと。こうした申し合わせは2018年ごろから行われていたとみられ、公取委は競争を不当に制限する独占禁止法違反にあたると判断したようだ。

課徴金は中国電力が最も多い約700億円で、中部電力とその販売子会社の2社は計約275億円、九州電力は約27億円と、総額1,000億円余りという金額は課徴金としては過去最高額になる模様。

いっぽうで関西電力は、公取委による調査が始まる前に違反行為を最初に自主申告したため、「課徴金減免制度」により課徴金は免除される見通しだという。

関電の仁義なき営業攻勢がカルテルのきっかけ?

いわゆる“電力の自由化”がはじまって20年以上が経つが、その動きを“骨抜き”“逆行”するか如くの行為を行っていたことが明るみになった今回の件。

カルテルが結ばれていたとされる期間、大手電力の電気料金平均単価はほぼ横ばいで推移と、自由競争による価格低下が起こらなかったといい、このことで電気を利用していた企業側の負担が不当に増していた可能性もあるとも取沙汰されている。

ゆえに今回の過去最高額となる課徴金命令に対しては、当然だという声がほとんどなのだが、そのいっぽうで注目されているのが、カルテルに参加しながらも課徴金納付は免除となりそうな関西電力だ。

カルテルや入札談合に関して、その違反内容を公取委に自主的かつ真っ先に申告した事業者には課徴金の納付を免除する制度「リーニエンシー」に基づく処置だが、しかしながら今回のカルテルに関しては、そもそも関電がほかの電力会社の管内で、営業活動を本格化したことがきっかけとなっていたとのこと。

関電による熾烈な“営業攻勢”で顧客獲得や価格面での競争が激化し、他の各社の収益も悪化したことを受けて、関電側から中国電力など各社に対し、一種の“手打ち”として3社それぞれとの“2社間カルテル”を持ちかけたのが、事の真相だという。それを裏付けるように、広島県内にある電力関連会社の関係者は、地元紙の取材に対し「もともと関電は信じられないような安値を提案していた」「鼻息荒い攻勢が、2018年ごろから弱まったと感じていた」と証言しているようだ。

そんな、いわばカルテルの“扇の要”だった関電が、こともあろうかいち早くチクって課徴金を免れるという展開に、他の電力会社は唖然茫然といったところのようで、最も多い約700億円の課徴金を命じられる中国電力の関係者は「関電主導なのに、課徴金がないのは納得ができない」と、相当おかんむりの様子。

そんな中国電力だが、ウクライナ情勢などの影響による燃料高で、2023年3月期の連結純損益予想を過去最大となる1,390億円の赤字としていたが、今回の課徴金納付分を特別損失として計上したことで、赤字はさらに2,097億1,500万円まで膨らむという、まさに弱り目に祟り目といった状況となっているという。

課徴金は免れるもそれ以上の悪評が

いっぽう展開が展開なら、今回の中国電力以上の課徴金を命じられていた可能性もあったものの、それを免れる格好となった関電だが、上記の経緯からしても法令順守への意識は無に等しかったということで、悪評は免れないといったところ。

実際、関電エリアの企業からは「カルテルで電気代をわざと上げていたとしたらひどい」との声、さらに電力にくわえてガスに関して当地で激しい販売競争を繰り広げている大阪ガスの関係者からも、かなり批判的ながあがっているようだ。

またSNS上でも、関電の一連の行為に対して「えげつなさすぎる」「株主代表訴訟を恐れ、同業社を売った」などと、一般消費者レベルからも「クズ」だとの批判が殺到している状況。挙句の果てに、今後関電が再び他の電力会社のテリトリーに営業攻勢をかけるのではという、さらなる“クズムーブ”を予測する声まであがっている始末だ。

こういった空気となると、関電としても今後、電気料金の値上げなどは相当やりずらい状況となったのは間違いのなさそうなところ。

現在大手電力10社のうち、今回のカルテルに関わった中国電力を含めた5社が、来月4月以降の実施を目指して、電気料金(規制料金)の値上げを申請している最中。原発への依存度が高いことが批判されることもあるいっぽう、それ故に燃料高の影響を比較的受けていないとの見方も一部でされる関電は、値上げ申請を今回は見送ったようだが、それでも10月末に発表された2023年3月期の連結最終損益は、1,450億円の赤字となったという。

そんな危機的状況にもかかわらずカルテルを主導したことでの評判悪化で、値上げも当分はままならないとなれば、クズとの誹りもお構いなく、先述した他の電力会社エリアへの再びの営業攻勢に打って出ることも、あながち考えられなくもなさそうである。

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