「お金で幸せは買えない」という言葉がありますが、これについてハーバード大学の心理学者ダニエル・ギルバート氏は「間違っている」として論文を発表しています。その論文のタイトルは、『お金があなたを幸せにしないのなら、あなたは恐らくそれを正しく使っていない(If Money Doesn’t Make You Happy Then You Probably Aren’t Spending It Right)』です。(『 教育貧困にならないために 教育貧困にならないために 』川畑明美)
「お金で幸せは買えない」は間違っているという論文
お金があれば、自分の人生をコントロールすることができます。しかし、「お金で幸せは買えない」という格言もあります。
この「お金で幸せは買えない」というのは“ほぼ間違い”だと、ハーバード大学の心理学者
ダニエル・ギルバート氏は論文で述べています。
論文のタイトルにもなっているように、『お金があなたを幸せにしないのなら、あなたは恐らくそれを正しく使っていない(If Money Doesn’t Make You Happy Then You Probably Aren’t Spending It Right)』ということなのです。
お金を正しく使うことが大事なのですが、多くの人はお金の使い方を間違っています。
家計でも、インフレ率を考えていないケースが見られます。お金の構造を理解していないと、値上がりするかもしれない教育費を利率が増えない学資保険で準備したり、低い金利で確定している住宅ローンの繰り上げ返済をしたりして、お金を減らしてしまうのです。
労働の対価として得た大事なお金を正しく使いましょう。
投資する金融商品はよく選ぶこと
そのうえで「貯蓄」をする意味を、再度考えてみましょう。
貯蓄がほとんど無かったら、生活のために1日も仕事を休めない状態になってしまいます。まずは生活費の6ヶ月分の「生活防衛費」は確保してくださいね。
生活防衛費は、元本保証の金融商品で確保するのが基本です。ただし、年金生活に入っている方は、生活防衛費としての貯金はもっと必要になります。
そして、今後はしばらくインフレが続くと考えられますから、預金だけに資産を集中させるのは
とても危険です。物価上昇と同じように増える資産を保有しましょう。
つまり、投資を家計に取り入れるということです。
投資をするのならば、経済についてもニュースなどを見て敏感になることが必要です。ただし、経済の予測は、天気予報と同じく必ずできるものではありません。予測ができないのですから、予測が外れた時のことを考えて、資産の配分をよく考えることです。
そして金融商品はよく選んでください。夜も眠れなくなるような投資は避けることです。
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