今回は「2023年のマンション事情」特集をお送りします。日銀が「実質利上げ」を発表した今、住宅ローンを変動金利で借りている人はどう対応すればいいのでしょうか?また、金利上昇が予想されるなか「それでもマンションを買いたい」人はどうすればいいのか?国内不動産の専門家をゲストにお迎えし、2023年のマンション事情や住宅ローンについて解説していただきます。( 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編 )
※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編』2023年2月5日号の一部抜粋です。続編にご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
リストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。2012年独立。フランチャイズオーナーや投資家として活動。サラリーマン時代に副業で出版した『プロフェッショナルサラリーマン』でビジネス書作家デビュー。「仕事術」「お金」「コンディション」「副業」などテーマは多岐にわたり、異分野で10万部超えを3度達成。著者累計は49万部。これからは、サラリーマンでも副業やお金の知識向上が不可欠と実感し、啓蒙に尽力している。ビジネス誌やwebメディア掲載実績多数。『まぐまぐ大賞』を7年連続受賞。
住宅ローン利用者の8割が変動金利を選択、金利が上がったらどうする?
今回は「2023年のマンション事情」特集をお送りします。
このメルマガ このメルマガ をお読みになっている方の多くが、住宅ローンを利用して住宅を購入されているのではないでしょうか。2022年12月20日、日銀が長期金利の許容変動幅を0.25%から0.5%に拡大。これは、世間では実質的な利上げと受け止められ、市場も大きく反応しました。
現在、住宅ローンを組まれている方のおよそ8割が変動金利を選択しています。今後、金利が上がっていった場合、こうした方々はどうすればいいのでしょうか。
今回は、国内不動産の専門家である丸山修平さんをゲストにお迎えし、2023年のマンション事情や住宅ローンについて解説していただきたいと思います(本特集は、会話形式でお送りします)。
プロフィール:丸山修平(まるやま しゅうへい)
新卒で物流企業に就職するも、会社が半年後に倒産。その後、父親の紹介で2500室の不動産物件を所有する不動産会社社長と面会し、不動産の将来性に目覚める。日本橋にある老舗不動産会社に勤務した後、26歳でMJトラスト株式会社を設立。事業用オフィスやホテルの売買仲介、マンションのリノベーション事業、物件管理業務などを事業とする。現在は、会社経営以外にビルオーナーや個人投資家などを対象に、不動産の総合コンサルティングも行う。投資初心者向けには、プロの投資家や資産家が実践している不動産投資法を指南する講座が好評を博している。
※本記事は、丸山さんへの取材をもとに、筆者(俣野)が適宜内容を補って執筆しています。
実質利上げ発表後も不動産市場は活況?
俣野:日銀の実質的な利上げから1ヶ月ほどが経ちましたが、何か変化はありましたでしょうか。
丸山:不動産業界における史上空前の低金利ブームは依然、続いています。ただ、これまでは金融機関も、ローンを組む人の年収倍率や返済比率等をあまり加味しないで審査を通していた節があります。
それが若干ですが、審査基準を1段階引き上げてきたようなところも出始めています。特に投資用物件に関して、その傾向が顕著です。
俣野:住宅ローン利用者の間で、借り換えは起きていないということでしょうか。
丸山:変動金利から固定金利にするといった、具体的な行動を取る人は、まだほとんどいません。
今回の日銀の実質利上げは、長期金利が対象ですので、影響を受けるのは固定金利のみとなっております。大多数の人が利用している変動金利に関しては依然、低いままです。
販売側にとっては、固定金利が若干、上がったことで、むしろ変動金利のメリットを勧めやすくなっています。「金利が低い今のうちに」というので、販売にも熱が入っている状態です。
俣野:現在でも活況が続いている、と。