子育ても幼少期までならさほどお金はかからない
子どもが嫌いなら別ですが、私個人としては子育てはとても楽しいと感じています。「でもお金がかかるから…」というイメージもあるとは思いますが、塾とかお稽古とかお受験とかをしなければ、実際にはさほどの負担感はありません。
たとえば出産費用は健康保険から出るし(それまでの診察は3割負担ですが)、赤ちゃんはオムツと粉ミルクぐらいしかかからず、児童手当で十分賄える。保育園に入ればフルタイムで働けるし、所得が少なければ保育料も安い。
服は同性の兄弟なら小学校まではお下がりで済みますし、すぐ着られなくなるのだからと割り切り、リサイクルショップで買えば1着100円とか200円。ちなみに我が家では長男次男ともにランドセルは6,000円で買いました。学校は公立で十分で、地元校が荒れているというなら越境申請するとか引っ越して学区を変えることもできる。
思春期を迎えておしゃれとか友達付き合いとか部活とかでお金がかかり始めるのが中学ぐらいからですが、そこまで12年もありますから何らかの備えはできるでしょう。
そして多くの人が気になる大学の費用ですが、私は親の大学信仰をある種の「呪い」だと感じていて、それはまた別の機会に述べたいと思います。
子ども2人目・3人目を増やす策は?
そして子ども2人目・3人目を増やす策ですが、以下はハンガリーなどの事例を参考にしてみました。
<各種所得制限撤廃>
国家の未来への投資に親の所得など関係ない。
<出産祝い金>
1人目100万円、2人目200万円、3人目300万円。出産にかかる費用・出産までの通院・検査等の費用も全額無料。
<保護者の所得税の累進減税>
所得に応じて税率が上がる累進課税の逆で、子どもが増えるほど減税率が高くなる。4人目でゼロとか。これはよく話題に上がっていますね。
<住宅ローン金利の減免>
子どもの数に応じて住宅ローンの金利が低くなる(家が売れれば経済波及効果が大きい)。
<自動車ローン金利の減免>
子どもの数に応じて自動車ローン金利が低くなる(環境基準車に限定すれば電気自動車の普及促進になる)。
<大学・専門学校の学費補助>
2人目の学費は半分補助、3人目以降は全額補助(条件を設けず無償化にすると、学問に適性がない人、やる気がない人にも税金が投入されてしまうリスクがある)。
<年金の増額>
子どもの数に応じて将来もらえる年金額が増える。2人で国民年金の2倍に増額、3人で3倍とか。
う~む、ちょっとありきたりでしょうか。3人目で1,000万円支給すればという意見もあり、確かにインパクトはあります。しかし多額の現金一括支給は、養育能力の低いカップルが目先のお金欲しさに無計画に子を持つリスクがあり、それでは虐待問題を増やすことになりそうです。なので、「子を増やせば増やすほど負担が減る」ことや、教育支援は「学業にやる気と適性がある人」にウエイトを置く方が良さそうです。
ただし年齢が上がるほど妊娠が難しくなり、不妊治療など医療費負担も増すので、年齢上限を設けた方がよいかもしれません(そういえば不妊治療の助成金も年齢制限があります)。年齢制限があれば早く結婚して早く子どもを持とうという意識づけになるかと。
そして里親にも同じ制度を適用すれば、子がほしいけどできないという人へのインセンティブになる可能性があります(日本人は血筋を重視する傾向があるので里親の普及は難しいかもしれませんが)。
それであまり手厚くすると「子持ち世帯への優遇差別だ」とか「独身者や子なし世帯が不公平だ」などという声が上がるのですが、その本人が老後に受け取る年金はいまの子どもたちが払ってくれますし、健康保険も彼らが払っているから恩恵に預かれるので、「お互い様」と割り切ることです。とはいえ、この財源を増税で賄うようなら意味がなくなるので、どこかを削らないといけなくなるわけですが。
もちろんほかにもいろいろアイデアがあるとは思いますし、この程度のことはすでに誰かが考えていると思います。が、「異次元」と言うなら「おお!それは確かに異次元だ!」と思えるような実効性のある政策を期待します。繰り返しになりますが、国家体制の存亡がかかっているのですから。
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- 2021年の振り返り(11/15)
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- 法律知識は現代人の戦闘能力(11/1)
- ぼーっと振り返る時間を持とう(10/25)
- 不労所得か、節税か(10/18)
- 親ガチャとか不毛では?(10/11)
- FIREと仕事と自由とお金(10/4)
- 成長を続けなければならないのか?(9/27)
- 家事育児は一生懸命やってはいけない(9/20)
- ライトノベル作家を目指す?(9/13)
- 手抜きは本質である(9/6)
- 毎月分配型投信に再挑戦(8/23)
- 積立投資を増やしています(8/16)
- やりがいはどこから来るのか?(8/9)
- やりたいことは探しても見つからない(8/2)
- やりたい職業の見つけ方(7/26)
- 知的に打たれ強い人とは?(7/19)
- 自分は生まれてこなかった方がいい?(7/12)
- 3日坊主で行こう!(7/5)
- 流れに身を任せて生きる(6/28)
- 「やりたいことがわからない」のは悪いことではない(6/21)
- 自分に必要なテキストは自分で作る(6/14)
- 「やりたいことをやれ」は本当なのか?(5/24)
- 自分なりの合理的判断基準を持つ(5/17)
- 瀕死の志摩スペイン村をいかに再生させるか?(5/10)
- 自分のバイアスを理解する(5/3)
- 緊急事態宣言なんて関係ねえPart2(4/26)
- 裸の王様で何が悪い?(4/19)
- 人生は二段構えで(4/12)
- 考えるために、考えなくていいことを増やす(4/5)
- なぜ貧困層ほどブラック企業を選んでしまうのか?(3/22)
- みんなの言うことは正しくない(3/15)
- ポンコツな自分に気がつけるか?(3/8)
- 事業からの撤退を考える(3/1)
- ブルーベリー事業始めます(2/22)
- 私が情報発信する理由(2/15)
- 投資詐欺に騙されないために(2/8)
- コロナで思考停止する日本人(2/1)
- 2021年は格差の年になる?(1/25)
- 保険は入るべし!(1/18)
- 緊急事態宣言?そんなの関係ねえ(笑)(1/11)
- 2021年の私の計画(1/4)
- 【新年特別号】2021年にお金が増えるのはどんな人?コロナに打ち勝つ6つの資産防衛(1/1)
- 自分なりの成功を定義する(12/28)
- 独断力の時代(12/21)
- 成功をあきらめる?(12/14)
- 自由を得るには自己責任意識が不可欠(12/7)
- できないことよりできることに全集中(11/23)
- 夢をあきらめるということ(11/16)
- あきらめ上手は生き方上手?(11/9)
- 2020年の計画を振り返る(11/2)
- 新刊プレゼントキャンペーン(10月28日まで)のお知らせ(10/26)
- 持ち家にはメリットがたくさん(10/19)
- 「言葉にできる」はお金になる(10/12)
- 古民家再生ビジネスは不動産投資ではない(10/5)
- 思考停止していく世界に備える(9/28)
- 健康は財産である!(9/21)
- 貧困のバーゲンセールが始まる?(9/7)
- ツイッターには稼ぐヒントがある?(8/24)
- 最初の1歩は情報発信から(8/17)
- コロナ時代のビジネスモデル(8/10)
- 富裕層とは何か?(8/3)
- 抽象化思考の重要性(7/27)
- 宗教法人の買収を考えてみる(7/20)
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本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2023年2月14日)
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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