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国民無視で政府は誰の声を聞いているのか?政策で利益を上げる陰の勢力たち=斎藤満

経済政策は誰の利益を考えて行われるのか。多くの国民は国民の利益のためと考え、あるいは期待しています。しかし、昨今の金融機関救済劇や、わが国でのアベノミクスやそのもとでの物価安定目標の運営を見ていると、明らかに国民の利益に反することが平然となされています。国民よりももっと大きな力が、為政者の背後で動いているようです。(『 マンさんの経済あらかると マンさんの経済あらかると 』斎藤満)

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※有料メルマガ『マンさんの経済あらかると』2023年4月19日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:斎藤満(さいとうみつる)
1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミストとしてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっているかを分析している。

貴族やロスチャイルドを敵に回せない?AT1債保有者より株主を救済

経営危機にあったスイスの大手銀行・クレディスイスは、政府の支援を得てUBSに救済合併させることになりました。その際、クレディスイスの株主は保護される形となりましたが、政府はクレディスイスの劣後債の1種であるAT1債の保有者は保護しないとし、この債券を無価値化しました。

これで市場は混乱しました。ほかの優先債券に比べれば償還の順位は劣後するものの、その分資本に組み入れできるメリットがあり、当然株式よりも優先的に保護されると信じ、それで投資家は購入していた面があります。ところが、クレディスイスの株式は保護する一方でAT1債は無価値にされました。

この「常識」を覆す力はどこから来たのでしょうか。

その答えはクレディスイスの大株主を見れば明らかになります。つまり、クレディスイスの大株主は、ロスチャイルド・ファミリー、ロックフェラー・ファミリーなど国際金融資本の雄のほか、欧州の王侯貴族の名がずらっと並んでいます。

彼らの保有する株式を無価値にするわけにはいかないため、今回のような異例の形をとることになったのですが、債券投資家には疑心暗鬼を呼ぶこととなりました。

このため、欧州委員会は慌てて、欧州のAT!債は原則保護されるとの姿勢を打ち出しました。スイスの当局としては、国の経済を左右する大銀行ゆえに、その大株主である王侯貴族やロスチャイルドを敵に回すわけにはいかなかったことになります。

デフレをでっち上げたアベノミクス

これほどあからさまではないにしても、日本でも国民の利益を無視した政策が平然と採られています。

その典型例がアベノミクスです。

アベノミクスでは「3本の矢」として大規模金融緩和、機動的な財政政策、成長戦略が掲げられました。現実に実行されたのは第1の「大規模金融緩和」でした。

この大規模金融緩和を行わせるために、アベノミクスは日本経済を「デフレ」と断じ、デフレから脱却するために、大規模な金融緩和、円安が必要との論理だてをしました。

その前から政府はメディアに「円高デフレ」という言葉を流布させていましたが、このデフレという認識が意図的、作為的に用いられました。

Next: 岸田首相が聞くのは、物価高で苦しむ国民より緩和で利益を上げる勢力の声

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