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「出前館」下請け会社の“給料未払い”で外国人配達員らが怒りの暴動?「不法就労の温床」との噂も流布で5期連続赤字からの脱却を目指す同社に新たな暗雲

フードデリバリーサービス大手の「出前館」と“法人業務委託”契約を結んでいる会社の経営者が、配達員への給与を払わず高飛びしようとしたところ、多数の外国人配達員らに取り囲まれ、警察を巻き込んでの大騒動となった……といった話と映像が、SNS上で大いに取沙汰されているようだ。

騒動があったのは20日の模様で、映像を見るに場所は東京・新宿周辺のよう。会社経営者は危険が差し迫っているということか警察車両の中に保護されているようなのだが、その経営者と直接対話したいと考えているのか、配達員とみられる外国人らがその車両や警察官に詰め寄っており、「キュウリョウニゲタ」「デマエカン」といった片言の日本語も聞こえてくる。

外国人らのなかには、走行しようとしている警察車両の前に立ちはだかろうとするものもおり、また警察官の動員数もかなり多いなど、かなり緊迫した状況が伝わってくるところだ。

ここ数年で売上高は十数倍まで伸びるも…

サービス開始は2000年ということで、日本のフードデリバリー業界においては最古参といった出前館。

コロナ禍において、その存在感を大いに増したフードデリバリーだが、ここ近年は「Uber Eats」「Wolt」などの海外勢による日本市場への進出もあり、とくに出前館とUber Eatsはトップシェアを激しく争う形に。

その反面で、22年には「foodpanda」や「DiDi Food」、さらに「楽天ぐるなびデリバリー」が相次いでサービス終了となるなど、その淘汰もかなり激しい業界である。

そんななか出前館自体は、2015年の年間売上高が37億円だったのが、コロナ禍真っただ中の22年には473億円となるなど、ここ数年で売上を大いに拡大

ただ以前の出前館といえば、例えば大手ピザチェーンや宅配寿司チェーンなど、配達システムをすでに有する会社のメニューを、ひとつのサイトに分かりやすくまとめたうえで広く注文を受けるといった、いわゆる“フードデリバリーのポータルサイト”といった立ち位置だったのが、17年頃からは自前でアルバイトを雇っての配達代行に本腰を入れるように。

さらにコロナ禍に入ると、今までにない注文数の激増もあり、自前アルバイトを大量に抱えて管理していくのにも、莫大なコストがかかるということで、その配達を代行業者へとアウトソーシングする流れに。そういったことで増えて来たのが、今回取沙汰されている“法人業務委託”という存在だったようだ。

しかしながら、今回取沙汰されている話が仮に本当だとすれば、そんなアウトソーシング化の過程で、従業員への給料未払いをしでかすような悪質な業者をも介在させる余地ができてしまった、といったところのようである。

資本金1億円に減額で税制上の“中小企業”に

このように、今回の騒動はあくまで出前館本体には責はなく、その法人業務委託先のやらかしといったところのようだが、世間的には出前館本体へのイメージダウンにも繋がりかねないといったところ。

くわえて、昨今はフードデリバリーにおける配達員も人手不足が顕著だということもあってか、この手の法人業務委託先が身元のあやふやな外国人までも大量にかき集めている、要は不法就労の温床になっているのでは……といった、真偽不明の話がかなり流布しており、そういった状況も同社にとっては看過できないだろう。

出前館といえば、先述の通り売上高こそ伸びているものの、宣伝広告費にくわえ配達員の業務委託費、また利用者向けアプリへの投資費用などが嵩み、今年4月には、2023年8月期の連結最終損益が169億円の赤字になる見込みと、5期連続の最終赤字が確実視されているところ。

つい先日には、税制上の“中小企業化”による税負担軽減を狙って、資本金を3億7,572万円から1億円に減らすと発表するなど、赤字圧縮に躍起といった出前館。赤字脱却に向けての課題のひとつとして“配達員の安定確保”も挙げられるなか、その配達員を巡る今回の騒動が与える影響は、決して小さなものとはならなそうな情勢だ。

Next: 「報道が大事にする前に対応したいだろうし」

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