とんでもない手抜きやごまかしをするようになったメーカー
この中で、もっとも恐ろしいのが「食品」の分野である。
コスト削減のために、メーカーは食品の量を減らして値段を据え置くというステルス値上げをしてきた。
それだけでなく原材料の粗悪化も進めていた。たとえば、回転寿司のネタはニセモノのオンパレードというのはよく知られるようになっているのだが、これらのニセモノは本物とはまったく違う「安い原料」を使って作られる。
レストランやスーパーで売っているカニ爪フライも、海老フライも、イカリングのフライも、今ではすべてニセモノの安い原材料を使って作ることができるし、実際ニセモノが堂々と売られている。
本物ではないものを食品業者に食べさせられている
多くのニセモノは、安い原料でそれらしき食感を作って、そこに香料と化学調味料フレーバーを混ぜて、匂いと味をそれらしくする。
コンビニで売られているサンドイッチに入っている卵もニセモノであると言われている。卵の黄身はデンプンで「創作」されたものなのである。
それらしきニセモノを作る過程で、多くの添加物が使われる。ニセモノを固めるために、増粘多糖頬が使われる。固めたものを強化するために、リン酸塩が使われる。
本物のような色を出すために「着色料」が使われる。本物のような匂いを出すために「合成化学調味料」が使われる。さらに賞味期限を長引かせるために「保存料」も混ぜられる。
消費者は量にもこだわるので、大量に入っていると見せかけるために、「増量剤」もたっぷりと入れられる。
今、私たちは本物ではないものを食品業者に食べさせられている。それ自体が悪質な食品犯罪であると言える。しかし、もっとひどいのは、ニセモノを食べることによって健康被害も起きることだ。
これらの添加物のいくつかは発癌物質が含まれていたり、骨をもろくするものであったりする。食べ続けると癌を発症する可能性もある。
では、生野菜を食べればいいのかというと、こういった野菜は化学肥料と農薬にまみれていて、残留農薬の恐れがあるばかりか、野菜そのものにすでに有害な化学物質が取り込まれていたりする。
安い卵も、同じだ。ニワトリが抗生物質と農薬にまみれたエサを食べており、そういった化学物質がすべて卵の中に含まれてしまっている。