中堅・中小企業に最適化した「グローバルセキュリティエキスパート」
グローバルセキュリティエキスパートは、企業や官公庁に対してサイバーセキュリティに関するコンサルティングやシステムの導入・運用を行う会社です。
ビジネスブレイン太田昭和の子会社で、特にサイバーセキュリティに特化した会社です。
ビジネスとしては、セキュリティの導入から教育、運用、ソリューションの提供と、一貫して行うというものです。
これからに社会には無くてはならないビジネスかと思います。
セキュリティサポートの会社は多くあり、この会社もすぐにはうまくいかなかった部分もあるようです。
ビジネスブレイン太田昭和の子会社として設立されましたが、当初はあまりぱっとせず、大手企業向けにやっていたらなかなか利益が増えませんでした。
そこで、中堅・中小企業に最適化したところ、ここにまだ誰も取っていないニーズがあり、業績が伸びて上場に至ったということです。
中堅・中小企業はまだセキュリティに対する意識が低く、DXも進んでいなかったのですが、コロナ禍を経てDXが叫ばれるようになり、そこには必ずセキュリティの問題がつきまとってきます。
今後ますますニーズも増えていくと思われ、一貫したシステムを持っているので、良い立ち回りができる会社なのではないかと思われます。
単純にコンサルティングだけだとコンサルタントがたくさん必要になりますが、ここはシステムの販売もしているのである程度レバレッジを効かせた営業もやっていけると考えられます。
こういったビジネスは急に伸びていくものではありませんが、一度お客さんになったら、その企業が大きくなったりセキュリティの対象が増えていったら、顧客1社あたりの売上がどんどん高くなり、落ちることなく業績を拡大させていく可能性を持っているということになります。
安定性や成長性が評価されて、PERは43.1倍と高くはなっていますが、それに見合った業績があると思います。

グローバルセキュリティエキスパート<4417>週足(SBI証券提供)
株価を見ると、高いとはいえ案外上がっていないです。
高いPERに業績が追い付いてきたものの、期待程度ということでそこまで上がっていないようです。
下がっていないということを考えると、期待に応え続けている会社だと言えそうです。
もちろん競争はあると思いますが、それ以上に市場のパイの広がりが早いと見られ、その点では面白いかと思います。
手垢が付いていない
今回は上場4年以内の企業を取り上げましたが、このあたりはまだ“手垢が付いていない”企業群になるかと思います。
一度でも注目されるとそのあと大きく上がることは少なくなってしまうので、まだ本格的に注目されていないこれらの企業は可能性としてはあるのではないかと思います。
ただ、今回紹介した企業はそもそも業績が評価されている企業が多いので、爆発的な拡大は望みにくいかもしれませんが、一方で比較的安心して持てる企業群なのではないかと思います。
(※編注:今回の記事は動画でも解説されています。ご興味をお持ちの方は、ぜひチャンネル登録してほかの解説動画もご視聴ください。)
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『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
』(2024年7月1日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。
