なぜ超富裕層たちがビットコインに強気？出揃ってきた2025年暗号資産の未来予想＝高島康司

ブータンの暗号通貨の包括的な戦略

ビットコインを始めとした暗号通貨が、地方政府や中央政府の正式な準備金として認可されることになれば、ビットコインの需要はもっと大きくなり、相場を押し上げる要因になることは間違いない。そのような中、南アジアの小国のブータンが、この方向に向けての戦略に舵を切った。

ブータンは、人口約77万人、インド、中国、ネパールの間に位置するこの王国だ。エルサルバドルは以前、ビットコインを同国の国家準備金の一部とし、米国を含む他のいくつかの国も、すでに堅調な経済を強化するために同様の措置を取ることを検討している。しかし、ブータンは、暗号通貨を国家準備戦略の一部とすることで、莫大な経済効果をもたらす可能性がある小国の模範となる可能性がある。

「ブータンは、暗号全体に対する世界的な関心の高まりを利用するために外国企業を誘致し、デジタル資産分野で何が可能かを世界に示そうとしている」と、分散型ID認証を提供する非営利団体、「Identity.com」のエグゼクティブ・ディレクター、フィリップ・シューメーカーは言う。

「この動きは、世界中の他の政府、特に外国為替の変動や地政学的な不確実性の影響を受けやすい小国において、同様の行動を誘発する可能性があると私は見ています」と彼は言う。

今年5月に世界銀行が発表した報告書によると、ブータンの経済はかなり堅調であるものの、財政赤字の拡大が予想されており、下振れリスクは依然として残っている。経済成長を確実なものにするためには、海外からの投資をより多く誘致する必要がある、と報告書は提言している。

ブータンはこれに耳を傾け、「マインドフルネス、持続可能性、イノベーション」という目標の一環として暗号を採用する地域、「ゲレフ・マインドフルネス・シティ」を創設することで行動した。

「経済特区が創設されたことで、海外からの投資を呼び込むことができ、デジタル資産の蓄積は国際的なレベルで大きな説得力を持つでしょう」とシューメーカーは述べている。

ブータンは、この動きに対してすでに有利な立場にあった。ブータンには、技術的に可能な水力発電のポテンシャルが24,000メガワットあると推定されているが、そのうちの7％しか開発されていない。結局のところ、水力発電から多くの電力を得ており、マイニングに傾注するのは理にかなっている。

ビットコインの採掘には莫大なエネルギーが必要で、マイニングが環境に与える悪影響が懸念されている。 しかし、水力発電の利用は、はるかにコスト効率が高く、マイナーの二酸化炭素排出量を削減するため、その問題を解決する。

「フォーブス」の記事によると、2019年4月、同国は大量の水力発電を利用してビットコインのマイニングを開始した。現在、「アーカム」のデータによると、同国は1万1000ビットコイン以上、およそ11億ドル相当を所有している。「BitcoinTreasuries」のデータによると、これはブータンがビットコインを保有する国のトップ5に入っている。

「Syscoin」のコア・デベロッパーであり、「Syscoin Foundation」のプレジデントであるジャッジディープ・ シデュは「特にビットコインのマイニングは、様々な再生可能エネルギーや余剰エネルギーを活用するのに適したツールだ。特に、他の方法では無駄になる可能性のあるエネルギー源が豊富にある国々はそうだと発言している。

このようにブータンは、暗号通貨のマイニング企業を誘致し、ブロックチェーンの関連産業の中心地として
発展する計画を発表している。暗号通貨による国家準備金は、そうした包括的な経済成長計画の一環である。すでにエルサルバドルはビットコインを法定通貨にすることでビットコイン企業の誘致に成功しているが、ブータンもこれと類似した方向に進むようだ。この動きが各国に拡大すると、ビットコインの相場の上昇につながることは間違いない。

2025年の暗号通貨全体に見通し

2024年にリップルが急騰することは、あまり多くの人が予想しなかったが、2025年はどうなるのか気になるところである。暗号通貨の国家準備金の動きが出ている中、暗号通貨取引所大手の「Phemex」はこの2025年の年間予想を発表している。

不確定要素が多く、市場環境が変化する中、即座にチャンスをつかむ必要があるにもかかわらず、「Phemex」は、この分野で最近注目されているトレンドを特定し、先取りしたため、2024年の予測で成功を収めた。 2025年の年間予測が的中するかどうかに注目が集まっている。項目に分けて紹介する。

＜ミームコインで上昇するソラナ＞

暗号通貨のトップトレンドの一つはミームコインの復活であり、「Phemex」はこれが2025年以降も続くと予想している。PEPEは人気のミームとリンクしており、時価総額が80億ドルを超えた一例である。

「Phemex」のCEOであるフェデリコ・バリオラは、「ミームコインは、しばらくの間、ここに留まる可能性が高い。 「ミームコインの成功は、バイラル・マーケティングと強力なコミュニティ・エンゲージメントによってもたらされており、現在その勢いは止まらない」と言う。

さまざまな種類のミームコインの発行のペースは速いため、取引所が迅速に上場するのは難しい。タイミングが重要なのだ。「Phemex」がミームコインのPNUTをいち早く上場したことで、ユーザーは大きな利益を得ることができた。「Phemex」のトレーダーがいち早く上場したことで、トークンの時価総額が急上昇し、10倍のリターンを得たと報告されている。「Phemex」は、トレンドコインの上場において最も効率的で先見の明がある取引所の一つと考えられている。

しかし、ミームコインでさえも、暗号通貨独自のルールに従って取引できるように仲介する一般的な暗号通貨を必要とする。最近まで、そのコインはイーサリアムだった。しかし現在、イーサリアムはソラナとそのトークンSOLとの深刻な競争にさらされている。

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