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今が買い?東証スタンダード市場上場の「好業績&割安銘柄」注目の4社=田嶋智太郎

東京株式市場で中小型株にマネーが向かっている。今回は、スタンダート市場上場銘柄のなかで上場維持基準を満たし、かつ時価総額が100億円を超える企業から今期の予想営業増益率が高く、予想PERが低めに押さえられている銘柄をいくつかピックアップしたい。(『 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット 』田嶋智太郎)

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※本記事は有料メルマガ『田嶋智太郎の先読み・深読み!株式マーケット』2025年3月28日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:田嶋智太郎(たじま ともたろう)
慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJモルガン・スタンレー証券勤務を経て転身。転身後の一時期は大学教諭として「経営学概論」「生活情報論」を担当。過去30年余り、主に金融・経済全般から戦略的な企業経営、地域金融機関改革、引いては個人の資産形成、資産運用まで幅広い範囲を分析研究。民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体等の主催する講演会、セミナー、研修等において、累計3,000回超の講師を務めてきた。これまでに数々のテレビ番組へのレギュラー出演を経て、現在はマーケット・経済専門チャンネル『日経CNBC』のレギュラー・コメンテーターを務める。主な著書に『上昇する米国経済に乗って儲ける法』(自由国民社)などがある。

東証スタンダード市場上場の好業績、割安銘柄

東京株式市場で中小型株にマネーが向かっている。

東証スタンダード市場指数は昨年夏の日本株急落分を埋め、足元で最高値圏にある。トランプ関税への警戒感が強まり東証プライム市場の上値が重いなか、同市場が日本株投資家の注目を集めつつある。

スタンダード市場銘柄はPBRでも予想PER(株価収益率)でもプライムとグロース銘柄より割安。グロース銘柄よりも社歴が長く、余剰にキャッシュを抱えた企業が多いことも事実だが、ここにきて資本効率の改善も進む。東証の投資部門別売買動向によると企業の自社株買いが含まれる「事業法人」の株買越額は24年、スタンダード市場で前年比9割増の1500億円に膨れ上がった。プライム市場での6割増より変化率は大きい。

なお、東証による市場区分見直しに伴う「経過措置」は3月以降に期限を迎える。3月期決算の企業は31日に「経過措置」の対象外となり、26年3月末までに改善しなければ、原則として同10月1日に上場廃止になる。

そこで今回は、スタンダート市場上場銘柄のなかで上場維持基準を満たし、かつ時価総額が100億円を超える企業から今期の予想営業増益率が高く、予想PERが低めに押さえられている銘柄を幾つかピックアップしておく。

名村造船所<7014>

新造船事業で円安が追い風になっているほか、ばら積み船の建造で原価削減が奏功。修繕船事業では、傘下の佐世保重工業で作業員の習熟が進み操業率が上がっている。24年4~12月期連結決算では売上高が前年同期比25%増の1,207億円、営業利益は2倍の238億円となった。
新造船の12月末受注残高は約3823億円(前年同期比32.5%増)と高水準。

25年3月期の通期業績は、売上高が前期比14.8%増の1,550億円、営業利益は同45.5%増の240億円、純利益は同10.3%増の220億円を見込んでいるが、3Q時点の進捗率は営業利益で99%、純利益で102%と高水準に達しており、大きく上振れて着地するとの期待が大きい。

名村造船所<7014>

名村造船所<7014> 日足(SBI証券提供)

株価は、3月に2,674円まで上昇する場面があり、昨年7月に付けた上場来高値=2,772円に迫る動き。目先は一旦調整している。26年3月期も新造船は豊富な受注残を消化する。修繕船は国内艦艇などの工事が進捗する見通し。

ジャパンエンジンコーポレーション<6016>

船舶用主機関(エンジン)の専業メーカーで、開発から設計、製造、保守までの一貫サービスと、独自技術開発のUEエンジンのライセンサー(中国や韓国等の企業にライセンスを供与)であることが強み。中小型機関に軸足を置き、低燃費の特性に加え、環境規制技術開発や水素やアンモニアといった次世代燃料エンジン開発にも積極的に取り組んでいる。

足元は、船舶用内燃機関が省エネ型の販売が好調で単価も上昇。25年3月期は、売上高が前期比37.3%増の288億円、営業利益は同124.3%増の49.1億円、純利益は同62.9%増の41.5億円を見込んでいるが、3Q時点の進捗率は営業利益、純利益ともに91%と高水準に達している。

ジャパンエンジンコーポレーション<6016>

ジャパンエンジンコーポレーション<6016> 日足(SBI証券提供)

株価は、昨年7月に6,730円の上場来高値から大きく調整し、2月下旬には一時3,280円まで下押す場面も。結果、足元の予想PERは7倍前後まで低下している。

Next: まだある注目の割安銘柄。個人投資家の狙い目は…?

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