fbpx

自公敗北で株価・為替はどう動く?石破総理は8月1日が進退期限…次の候補とマーケットへの影響を解説=澤田聖陽

7月20日に投開票された参議院選挙で、自民・公明の与党は予想通り過半数を割り込み、衆参ともに「少数与党」という厳しい現実に直面した。直前の大敗予想からすれば健闘とも言える数字だが、3連敗となった石破政権の求心力は急速に低下している。8月1日に期限を迎えるトランプ関税問題の行方とともに、石破総理の進退、そして次の総理候補に注目が集まっている――。(『 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」 』澤田聖陽)

※本記事は有料メルマガ『元証券会社社長・澤田聖陽が教える「投資に勝つニュースの読み方」』2025年7月22日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:澤田聖陽(さわだ きよはる)
政治経済アナリスト。国際証券(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)、松井証券を経て、ジャフコ、極東証券にて投資業務、投資銀行業務に従事。2013年にSAMURAI証券(旧AIP証券)の代表に就任。投資型クラウドファンディング事業を立ち上げ拡大させる。現在は、澤田コンサルティング事務所の代表として、コンサルティング事業を展開中。YouTubeチャンネルにて時事ニュース解説と株価見通しを発信している。

自公で過半数割れ、衆参ともに「少数与党」に

参議院選挙が7月20日に投開票された。直前の時点で与党である自民党・公明党(自公)の過半数割れが予想されていたが、その通りの結果となった。

最終的な議席は以下のとおり。

自民:39(非改選62) 新勢力 101
公明:8(非改選13) 新勢力 21
立憲:22(非改選16) 新勢力 38
維新:7(非改選12) 新勢力 19
国民:17(非改選5) 新勢力 22
共産:3(非改選4) 新勢力 7
れいわ:3(非改選3) 新勢力 6
参政:14(非改選1) 新勢力 15
保守:2(非改選0) 新勢力 2
社民:1(非改選1) 新勢力 2
みらい:1(非改選0) 新勢力 1
無所属・他:8(非改選5) 新勢力 13

非改選と合わせで50議席が過半数維持ラインであったが、自公で47議席と過半数を割ることとなった。

これにより与党は衆議院、参議院で少数与党という状態となった。

直前予想よりは自公が健闘か

しかし直前で予想されていたよりも自公で踏ん張った感はある。

直前では自行で40議席割れという予想も一部ではあったが、結局47議席まで伸ばした。

これは直前まで大惨敗の予想がされていたので、一部で有権者の寄り戻しの動きがあったのだろうと推察する。

一方、与党第一党である立憲も22議席で、改選前の22議席から横ばいとなった。直前では無党派層の票が集まると予想されていたが、議席を伸ばすことはできなかった。

議席を伸ばしたのは国民民主と参政であり、与党の議席減の受け皿となった。特に参政は改選前1議席しかなかったが、改選後15議席と大きく躍進した。

石破総理は続投表明だが?

石破総理は参院選の結果を受けて、7月21日に会見を開いた。

続投の意思を表明したが、個人的には結構厳しいだろうと考えている。1回の敗北ならまだしも、昨年の衆院選・今年の都議選・参院選と3連敗である。

石破総理では選挙は戦えないという印象が固まってしまったと言っていいだろう。

続投の理由としては、トランプ関税などによる国難を理由としていたが、トランプ関税の期限は8月1日であり、そこで結果を出せなければ辞任という流れになると予想している。

トランプ関税については、おそらく現状では日本に対する25%の関税が大きく変わる可能性はかなり低い。ただし、8月1日の期限は先送りされる可能性が若干あり、その場合は期限延長を理由に石破総理も進退を先送りする可能性はある(おそらく今回は先送りの可能性は低いと予想しているのだが)。

どちらにせよ、石破総理は普通に考えれば辞任せざるを得ないだろうと思う。

もし辞任せず居座るということであれば、自民党という組織自体が持たなくなる。トップが責任を取らない組織はガバナンス不在となり、早晩崩壊することとなるし、支持者からもそっぽを向かれるだろう。

もちろん自民党議員もそんなことはわかっているから、全力で石破総理を降ろしに行くはずである。

Next: 次の首相候補は?マーケットへの影響はどうなる?

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー