fbpx

「北朝鮮リスク」を連休明けの市場はどう見ているか?今後の注目点=久保田博幸

読みづらい米側の動向。空母ロナルド・レーガンの動向が焦点に

北朝鮮外務省で対米交渉や核問題を担当する崔善姫北米局長米国の元政府高官ら8日、ノルウェーのオスロで非公式接触を始めたもようだと韓国の聯合ニュースが報じた(日経新聞)。

トランプ政権が北朝鮮に最大限の圧力を加える一方、対話にも「オープンだ」として硬軟両面で揺さぶりをかけており、北朝鮮側も米側の出方を探ろうとしているようである。

そして9日の韓国の大統領選挙ではムン・ジェイン(文在寅)候補が勝利し、第19代大統領に就任する。文氏は北朝鮮には融和姿勢を示しており、対北朝鮮政策は朴政権の強硬路線から「対話」へとカジを切ると予想されている。米軍による地上配備型ミサイル迎撃システムのTHAADの韓国配備にも慎重な立場を取っている。このため文氏の大統領就任により、北朝鮮側の動きも変化してくる可能性があり、これは一触即発の事態を回避させる方向に向かう可能性もある。

それでも米側の今後の動向が読みにくいことも確かである。空母ロナルド・レーガンが5月7日、1月に始まったメンテナンス期間の最終段階として、海上試運転のため母港である米海軍横須賀基地を出港した(在日米軍司令部のツイッターより)。

この空母ロナルド・レーガンのメンテナンス明けにどのような動きを見せるのかも、ひとつの焦点となるかもしれない。しかし、米側も緊張をさらに高める政策は手控えしてくる可能性もある。

いまのところ北朝鮮の地政学的リスクに対する市場の反応をみる限り、それほど懸念しているようには見えないことも確かである。
続きはご購読ください。初月無料です

<初月無料購読ですぐ読める! 5月配信済みバックナンバー>

・異常な金融政策が異常に見えなくなる怖さ、なぜ正常化が必要なのか(5/9)
・フランス大統領選挙でのマクロン氏勝利で市場はひと安心(5/8)
・国債市場が超閑散で大丈夫か(5/2)
・米国で雇用コストが上昇し、欧州CPIが予想を上回る(5/1)


※『牛さん熊さんの本日の債券』は、毎営業日の朝と夕方に発行いたします。また、昼にコラムの配信も行ないます。興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

【関連】シラー博士「買われすぎの米国株に一段高の可能性」その真意とは?=藤井まり子

【関連】「戦争と株価」3つの法則~第一次・第二次大戦からテロとの戦いまで=東条雅彦

【関連】トレードに常勝はあり得るか? HFT(高頻度取引)業者バーチュの手法=田渕直也

1 2

牛さん熊さんの本日の債券』2017年5月10日号より
※記事タイトル・リード文・本文見出しはMONEY VOICE編集部による

初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中

牛さん熊さんの本日の債券

[月額1,100円(税込) 毎週月・火・水・木・金曜日(祝祭日・年末年始を除く)]
金融サイトの草分け的な存在となっている「債券ディーリングルーム」の人気コンテンツ、「牛さん熊さんの本日の債券」がメルマガとなりました。毎営業日の朝と引け後に、当日の債券市場を中心とした金融市場の動きを会話形式にてお伝えします。さらっと読めて、しっかりわかるとの評判をいただいている「牛さん熊さんの本日の債券」をこの機会にぜひ御購読いただければと思います。

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー