(4)自分の身体で実験「あまくない現実」を伝えるポップな実験ドキュメンタリー
少し重い映画が続きましたので、少しポップで雰囲気の違うドキュメンタリー映画も紹介します。みなさん、甘いものは好きですか? 好きな人の方が多いはずです。あらためてショ糖(砂糖)の摂り過ぎを認識させてくれる「全く甘くない映画」です。
作品:『あまくない砂糖の話』
主演:デイモン・ガモー
制作:2015年(オーストラリア)
砂糖の摂取し過ぎによる弊害を、自分の身体でテストする映画。ドキュメンタリーらしさよりも伝えることを優先しているので、作品は少しおふざけな感じはありますが、中身はちゃんとしています。
主人公の住んでいるオーストラリアでは、砂糖の1日の平均摂取量はスプーンの40杯もあり、日本の倍です。あれっ、日本人も意外に摂取している!と驚きました。
砂糖を摂取する実験により感じられたのは「身体の変化」よりも「心の変化」なのだとか。癖になる砂糖の摂取量(「至福点」といわれるそうです)によって、私たちが有毒にされているという驚きの事実を知ることできます。観ると健康に気をつけたくなりますよ。
(5)保護主義が台頭する中でフェアトレードについて改めて考えさせられる映画
砂糖の後は、苦いコーヒーの話です。全世界で1日あたりに消費されるコーヒーは約20億杯といわれています。また、私たちが飲む1杯で約300円のコーヒー、この1杯でコーヒー農家の手にする金額はたったの約3円しかありません。これだけ消費されるコーヒーを生産しながら、生産者が貧困に悩むのはなぜ?
作品:『おいしいコーヒーの真実』
主演:タデッセ・メスケラ
制作:2006年(米国)
フェアトレードとは、新興国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することで、新興国の自立を促すものです。映画に出てくるエチオピアのコーヒー農家は貧困で、飢餓が広まっています。そのような貧困からの脱出を誰もが望んでいるなかで、親たちがコーヒーを少しでも高く売って「子供のために学校を設立したい」と皆で立ち上がるシーンは鳥肌モノです。貧困に屈しない凄みを感じることができる映画。
今回は、ドキュメンタリー映画を取り上げました。秀逸なドキュメンタリーは、真相を知ることができるだけではなく、その裏側にあるドラマを知ることもできます。ぜひ、そのドラマを観て何かを感じ取ってほしいと思います。
『STAGE』「真相」を知ることができるドキュメンタリー映画5選 より
※記事タイトル・本文見出しはMONEY VOICE編集部による
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