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危うい楽観。ITバブル以来の割高水準を示す「バフェット指標」=栫井駿介

日経平均が20,000円を突破し、米株式市場も史上最高値の更新を続けました。市場は楽観に包まれていますが、バリュー投資家は、今はじっと身を潜める時期です。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

流れに乗れず悔しい思いをしても、今はじっと身を潜める時期

市場は楽観ムードだが…

日経平均株価は1年半ぶりに20,000円を突破し、米株式市場も史上最高値の更新を続けました。市場は楽観に包まれています

このような状況の下、私は居心地の悪さを感じます。単に割安な銘柄を見つけられないからではありません。株価は上昇すればするほど、下落のリスクは大きくなります

市場の指標面で見ると、日経平均のPER14倍、ダウ平均の18倍はそこまで割高ではないようにも見えますが、これは好調な業績が続いた場合の話です。景気が悪化すれば、純粋に業績が悪化するほか、日経平均は円高により見かけ上の利益も悪化します。額面通りに受け取るべきではありません

市場の適正な水準を見極めるのにバフェットが使う指標が、市場全体の時価総額とその国のGDPの比較です。明確なロジックがあるわけではありませんが、時価総額がGDPを超えると割高感があると見られます。

米国はITバブル以来の高水準

現在、米国のGDP19兆ドルに対し、上場企業の時価総額は25兆ドルと、上記の目安を超過しています。同様に、日本のGDP530兆円に対し600兆円と、こちらも超過しています。時価総額/GDPで見れば、米国はITバブル以来の高水準です。

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株式市場は向こう見ずなので、短期的にはさらに上昇する可能性は否定しません。しかし、過去のバブルがそうであったように、下落はある日突然訪れます。勢いに乗ることばかりを考えていては、最終的に大きな痛手を被ることになるでしょう。

近い将来、現在の状況が「トランプ・バブル」とでも呼ばれるかもしれません。今この流れに乗れず悔しい思いをしたとしても、後々きっと良かったと思える局面が来るでしょう。バリュー投資家は、今はじっと身を潜めている時期です。

つばめ投資顧問は相場変動に左右されない「バリュー株投資」を提唱しています。バリュー株投資についてはこちらのページをご覧ください。記事に関する質問も受け付けています。

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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2017年6月4日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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