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それでも日経2万円が遠い理由と、リスクオン再開に向けた僕なりの仮説=長谷川雅一

日米首脳会談の成果は「ゼロ」

さて、今回の日米首脳会談で、いったいどんな成果があったのでしょう。「強固な日米同盟」については、以前から確認されていたことで、今回、新たに得られた成果ではありません。単に、「あの(批判的だった)トランプさんも認めてくれた」というだけの話です。貿易と為替については、今後、日本は麻生副総理が、アメリカはペンス副大統領とムニューチン財務長官が担当して、ゆっくり話し合うことになりました。

つまり、日本にとって最も頭の痛い2つの問題(貿易と為替)については「先送り」し、「密室交渉」という形で問題の「隠蔽」をはかった、あるいは「問題を目立たなくした」のです。

今回、アメリカは「日米の貿易に不均衡はない。問題ない」と言ったでしょうか? 言っていません

また、アメリカは「日本の金融政策は円安誘導を目的にしたものではなく、理解できる。問題はない」と言ったでしょうか? 言っていません

それどころか、11日深夜の記者会見で、トランプさんは「為替については、ずっと不満を持ってきた」と明言し、その瞬間、米ドル/円が大きく円高に振れる場面があったのです。

つまり、日本国内には、「安倍さん、トランプさんと仲良くなれたみたいで、よかったね」という「楽観ムード」が漂っているけれど、実際には何の成果もなかった。日本が差し出したものは大きかったかもしれないが、日本が得たものは何もなかったのです。今回の首脳会談を「満額回答」とする報道もありましたが、冷静に見れば「ゼロ回答」でしょう。

日米首脳会談で相場の不透明感が増した

特に貿易や為替の問題について交渉が「密室化」されたことで、今後いきなり悪材料が飛び出す可能性が出てきたことは、マーケットにとって大きなマイナスだと思います。今回の目玉だったゴルフ外交も「密室交渉」です。

また、「強固な日米同盟」にはリスクもあり、それがさっそく顕在化したのが、北朝鮮のミサイル発射です。今後は、日本、あるいは日本人がテロの標的になる可能性が格段に高まるでしょう。日米同盟の誇張や、安倍&トランプの親交で、かえって地政学的リスクが増す恐れがあるわけです。

トランプさんが登場して以来、相場が不安定になって、トレードがやりづらくなっていました。さらに僕自身は、今回の日米首脳会談によって、一層、相場の不透明感が増し、よりトレードが難しくなったと感じています。

そして今後も、トランプさんの一挙手一投足が、不規則に相場を揺さぶり続けるでしょう。こうした点を考えると、「依然、日経平均2万円は難しいし、為替の1ドル=120円到達も難しい」と言わざるをえないのです。

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