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本当は「仲良し」の米国と中国。貿易戦争は市場混乱を狙った出来レースだ=江守哲

米国は制裁をちらつかせながらの交渉へ

一方、ムニューシン財務長官はCNBCテレビのインタビューで、「米中間で貿易戦争になる可能性はある」としました。

全面的な衝突の回避に向けて中国との協議に応じる姿勢を示す一方、「トランプ大統領は米国の利害を守る決意だ」と明言し、中国の対応次第で制裁の発動も辞さない構えを強調しています。

一方でムニューシン財務長官は、「現段階では米中は貿易戦争の状態ではない」と指摘し、「米中間には、米国の貿易赤字削減により、双方が利益を得るとの明確な理解がある」とし、「問題の解決に慎重ながら楽観している」と話しました。

そのうえで、貿易摩擦の緩和に向けて、ハイレベルの協議が行われているかについては明言を避けましたが、「米国は交渉の用意がある」としています。

中国に対して制裁をちらつかせながら、知的財産権侵害や市場開放などの問題で譲歩を迫る方針です。

火消しに奔走する米政権幹部も

一方、クドロー国家経済会議(NEC)委員長は、米中貿易摩擦が深刻化する現状について「われわれは経済を混乱させるつもりはない。米中で協議することになるだろう」とし、対中制裁発動回避に向けて両国が話し合う可能性に改めて言及しました。

これまでトランプ米政権が公表した総額1500億ドルの対中制裁関税は「まだ提案段階」と強調しています。

クドローNEC委員長やロス米商務長官ら米政権幹部は、連日のように市場を沈静化させるため火消しに追われています。

しかし、上記のように、トランプ大統領が5日に「第二弾」の制裁関税の検討を指示したことで、世界経済の成長鈍化につながるとの警戒感が再び高まっているわけです。

韓国も「報復関税」を導入

一方、韓国産業通商資源省は、トランプ政権が家庭用洗濯機と太陽光発電パネルを対象とする緊急輸入制限(セーフガード)を2月に発動したことを受けて、米国からの輸入品に対する関税引き下げ措置を一時停止する方針を世界貿易機関(WTO)に通知しました。

これは、事実上の「報復関税」導入を意味します。韓国の対抗措置は、米国のセーフガード発動で韓国からの輸出品に課される追加関税と同規模となります。

このように、米国に言いくるめられていた韓国でもこのような動きが出始めています。

Next: 激しさを増す米中の関税合戦。それでも米中貿易戦争の勃発はない?

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