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本当は「仲良し」の米国と中国。貿易戦争は市場混乱を狙った出来レースだ=江守哲

水面下では「良好」な米中関係

ロス米商務長官は激しさを増す米中の貿易摩擦について、「結果的に何らかの交渉という形で収束したとしても驚くべきことではない」とし、双方が打ち出した新たな貿易制裁措置の発動を、話し合いで回避する可能性を示唆しています。

また、クドロー国家経済会議(NEC)委員長も「制裁発動は中国との交渉の結果次第」との見解を示しています。

これが答えであると考えています。

政権の中枢部は激しい論戦を交わす一方で、後方では市場鎮静化に向けて発言する。この組み合わせの妙が面白いですね。

米中はこれまで以上に非常に良好な関係にあります。そして、北朝鮮問題でいかに主導権を握るかを考えています。

非常に複雑な話になっていますが、このパズルもいずれ解けるでしょう。

ロシアも報復措置を準備しているが…

無論、ロシアも参戦してきます。ロシア外務省は、米国政府がプーチン大統領に近い新興財閥(オリガルヒ)の関係者やロシア政府高官らを対象に追加制裁を発動したことを受けて、「厳しい対応なしで済ますことはない」と報復措置を取る方針を示しています。

外務省は声明で「米政治家は、長らく米国と仕事上の関係を持つわが国の企業への攻撃を試みるという愚行を犯すに至った」と非難し、いかなる圧力もロシアの方針を変えられず、「ロシア社会を結束させることになる」と、対抗姿勢を示しています。

一方、サンダース米大統領報道官は、追加制裁はトランプ大統領が検討する「遠くない将来」のプーチン氏との会談実現に影響しないとの見方を示しています。

サンダース報道官は「米ロ首脳会談の実現が、ロシアの行動変化を促すための圧力につながる」とし、「追加制裁は自分よりロシアに厳しい者はいないというトランプ大統領の発言が完全に正しいことを証明している」と強調しています。

株価下落は出来レース

関税問題など、国際情勢の本質からすれば大した話ではありません。しかし、残念ながら、市場関係者の多くがこのような考え方ができないので、株価が下げてしまうわけです。

ある意味では、これらの動きは「出来レース」ともいえます。このような視点で今後の国際情勢を見ていくと、見え方が違ってくるでしょう。

そうすれば、投資戦略も大きく違ってくるはずです。無論、目先の動きや市場が不安に思う材料に慌てて対応することもなくなるでしょう。

とはいいながら、米国株はまだまだ不安定です。安値圏のレンジでの推移が続いています。

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