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北朝鮮の巧みな罠。「核実験凍結」で日本が見落としていること=江守哲

南北首脳会談の焦点

さて、今回の決定に対して、南北首脳会談では文在寅大統領がどこまで金委員長から核放棄に向けた言質を取れるかが焦点となるでしょう。

しかし、文大統領の両親は脱北者であり、ノスタルジックな気持ちになる可能性があります。もともと、今回の北朝鮮の融和を図ろうと仕掛けたのも文大統領ですが、気持ち的にそこまで強硬姿勢に出れるとは思えません。

北朝鮮は3月に核放棄の条件として、「軍事的脅威の解消」や「体制保証」などを提示しています。米国の「敵視政策」や「核の脅威」を非難しており、体制保証などの問題を米朝首脳会談で話し合うことになるでしょう。

文大統領も「南北会談だけでなく、米朝首脳会談まで成功して、はじめて対話の成功と言える」としています。

果たして、そこまで踏み込んだ会談になるのか、その可能性は今のところ低いというのが結論です。

トランプ大統領にとっては、米朝首脳会談の開催と核開発の停止にもっていっただけでも、大きな成果といえます。この成果を強調して、中間選挙さらに19年の大統領選を戦えると考えているでしょう。

そうなると、日本の思惑通りにはいかないことになります。

安倍首相は既に辞意を表明している?

国際社会では、安倍首相は完全にレームダック化しています。事実、後述するように、安倍首相は幹部にはすでに辞意を表明しています。あとは辞めるタイミングだけです。

しかし、国際社会から取り残されないように、中国や北朝鮮に対して、「資金を提供するから仲間に入れてほしい」と猛烈にアピールしています。

それでも、反応はいまいちのようです。日本の存在価値がなくなりつつある点は、かなり危険な状況であるといえます。個人的にはかなり不安です。

北朝鮮に関する情報をここで解説するのが正しいかはわかりませんが、いずれにしても、表面上は米国は評価するでしょう。あとは市場参加者がこれをどう考えるか、ということになります。

一定の評価をするのであれば、これまでの慎重姿勢に変化が見られるかもしれませんね。それを期待したい面はあります。

さて、実体経済に目を向けましょう――

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5月FOMCでの利上げ観測は

拉致問題の解決は期待できない

日米貿易摩擦の行方は

FAANG銘柄の短期予想

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ダウ、S&P500、ナスダックの想定レンジ

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ドル円は上向き基調


本記事は『江守哲の「投資の哲人」~ヘッジファンド投資戦略のすべて』2018年4月23日号の一部抜粋です。全文にご興味をお持ちの方は、バックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。本記事で割愛した米国市場金、原油各市場の詳細な分析もすぐ読めます。

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・為替市場:ドル円は上向き基調
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株式・為替・コモディティなどの独自の市場分析を踏まえ、常識・定説とは異なる投資戦略の考え方を読者と共有したいと思います。グローバル投資家やヘッジファンドの投資戦略の構築プロセスなどについてもお話します。さらに商社出身でコモディティの現物取引にも従事していた経験や、幅広い人脈から、面白いネタや裏話もご披露します。またマーケット関連だけでなく、野球を中心にスポーツネタやマーケットと野球・スポーツの共通性などについても触れてみたいと思います。

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