生前からしっかりと対処を
仮に、故人のスマートフォンやパソコンのパスワードが分からないという場合も、パスワードを再発行できる場合があります。
例えば、多くの方が使用しているスマートフォンである「iPhone」の場合、故人のApple ID(Appleの提供する各種サービスを利用する場合に使用するアカウントのことで、故人が日常で使用していたメールアドレスを登録していることが多い)を使用して、パスワードを再設定してバックアップ・復元を行い、故人のスマートフォンのデータを確認する方法などがあります。しかし、必ず成功するとは限りません。
また、仮に故人のデータの復元に成功したとしても、不正アクセス行為の禁止等に関する法律やその後の相続人間のトラブルを避けるためにも、オフラインで、かつ相続人全員の了承のもとで作業を行うなどの配慮も必要となってきます。
いずれにせよ、残される家族がトラブルに巻き込まれないためにも、これからの時代は、生前から「デジタル遺品」となる情報機器を適切に管理していく必要があるのではないかと思います。
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『日本相続学会発「円満かつ円滑な相続」』(2017年7月1日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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