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ソフト売り切りから課金ビジネスへ大転換!Adobeが描くこれからの成長曲線とは?=シバタナオキ

Creative Cloud事業の売上とクラウド化進捗率

1つ目のセグメントである、Creative Cloud事業を見てみます。

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売上は2017年度の1年間で、$104.2B(約10兆4,200億円)にまで大きくなっており、そのうち約$4B(約4,000億円)が、サブスクリプションの売上となっています。

3年前と比べると、売上規模が2倍以上に大きくなっているだけではなく、単品ソフトウェアの売上の割合が大きく落ち込んでおり、逆にクラウド型のSaaSビジネスが大半になっていることがご理解頂けると思います。

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売上とARR(Anualized Recurring Revenue)、どちらも右肩上がりとなっておりARRが売上を超えていることから、クラウド型のSaaSビジネスへの移行がほぼ100%完了したと言っても過言ではないでしょう。

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このスライドが、クラウド型SaaSビジネスへの移行に際しての主なポイントです。重要なポイントをいくつか抜粋しておきます。

1つ目は、最小購買価格を抑えることで、月額課金プロダクトへのエントリーバリアを除外するというものです。

2つ目は、Adobe STOCKと呼ばれるサービスを提供することで、時間をかけてARPUを上げるような仕組みをしっかり作り上げているという点です。

3つ目は、単品の売り切りソフトウェア販売ではなく、SaaS型のプロダクトに切り替えたことで、頻繁に新しい機能や商品を提供することが可能になっているという点が挙げられます。

全てのポイントが、SaaSビジネスを展開されている方であれば聞いたことがあるものばかりかと思いますが、これらを着実にこの規模で実行して成功しているのがAdobeだと言えるでしょう。

Next: 単品の売り切りから見事に脱却。Document Cloud事業の成長力とは

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