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サーバー障害、ダウンロード待ちは皆無に。ブロックチェーンが導くWEB3.0の世界=高島康司

1. ストリーミングとダウンロードの高速化

いまだにあらゆる局面で、映像のリアルタイムのストリーミングや様々なコンテンツをダウンロードしなければならないことは多い。対戦型のオンラインゲームのストリーミングや、ソフトウェアのダウンロードなどはその典型だ。これらがサーバーの存在に依存している限り、回線速度が遅かったり、サーバーへのアクセスが混雑していたりすると、ストリーミングが中断し、コンテンツのダウンロードそのものができなくなってしまう。

これは特にイー・スポーツと呼ばれる対戦型のオンラインゲームでは大きな問題となる。イー・スポーツは世界大会も開催され、将来オリンピックの種目として採用される可能性も指摘されるほど盛んになっているが、その人気を支えているのはプレーのリアルタイムのストリーミングだ。しかしこれは、人気が出れば出るほどストリーミングのリクエストは殺到し、サーバーの許容範囲を越えてしまうことにもなりかねない。これがトーナメントなどで発生すると、悲惨なことになる。

こうした状況を回避するために、ブロックチェーンを活用して、無数のユーザの間でストリーミングを相互に可能にしたシステムが「プレー2リブ(Play2live)」だ。こうすることで、サーバーへリクエストの集中は回避されるので、これまでの問題は解決される。

さらに「プレー2リブ」では、広告収入からプレイヤーに利益をもたらす独自のエコシステムも作った。

<プレー2リブ(Play2live)>

公式サイト:https://play2live.io/ja/
紹介ビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=pTaYx8JHeYM

また、ブロックチェーンによる分散型ダウンロードを実現したプロジェクトに「グラディウス(gladius)」がある。ここはサイバーセキュリティーのためのシステムを販売している会社だ。いま無意味なデータを大量に送信してシステムを停止させるDDoS攻撃が拡大しているが、「グラディウス」はユーザーの重要なコンテンツをブロックチェーンで分散的に管理して、攻撃をかわすシステムを開発した。コンテンツが必要なときには、ブロックチェーンから高速にダウンロードすることができる。

<グラディウス(gladius)>

公式サイト:https://gladius.io/
紹介ビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=uSKkFeuZZog

しかし、サーバーに依存したサービスと比べると、分散型のブロックチェーンのシステムのスピードはかなり速度が遅いのが欠点になる。たとえば仮想通貨のビットコインでは、送金と受け取りに数日もかかってしまうケースも多い。もちろんこれには、ビットコイン独自の欠点が深く関係しているものの、ブロックチェーンそのものの構造に由来している要素もある。いまビットコインのイメージが強いので、ブロックチェーンのシステムは処理速度が遅いというイメージが定着している。

だが、イー・スポーツなどの対戦型ゲームがその典型だが、ゲームのストリーミングのリクエストが殺到してサーバーの許容量を突破してしまい、ストリーミングやダウンロードそのものができなくなるような状況は、ブロックチェーン上にある複数のコンピュータからストリーミングやダウンロードできるプラットフォームでは回避できる。結果的に、ブロックチェーンでも比較的に速いスピードの確保が可能になる

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