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世界景気をけん引した中国経済に陰り!各国の対応の変化に中国はどう変化するか=田中徹郎

リーマン・ショックから昨年にかけて世界経済を盛り上げた中国経済の成長に陰りがみえてきました。中国は今後、どのような変化をしていくか考察してみましょう。(『一緒に歩もう!小富豪への道』田中徹郎)

プロフィール:田中徹郎(たなか てつろう)
株式会社銀座なみきFP事務所代表、ファイナンシャルプランナー、認定テクニカルアナリスト。1961年神戸生まれ。神戸大学経営学部卒業後、三洋電機入社。本社財務部勤務を経て、1990年ソニー入社。主にマーケティング畑を歩む。2004年に同社退社後、ソニー生命を経て独立。

世界各国からの狭まる包囲網と、中国経済の行方

金融ショックから世界を救った、中国経済成長の陰り

ここのところ中国経済の成長性に陰りが見え始めました。振り返りますと、中国の全盛期はリーマン・ショックから昨年あたりまでではなかったでしょうか。

金融ショックで先進国の経済が危機に陥る一方、元気のよかった中国は4兆元にもおよぶ経済対策を実施し、世界の救世主ともてはやされました。

「世界を救った中国」という称賛と、4兆元効果による経済的実利…。2009年から昨年あたりまでの中国は、順風満帆だったといえるのではないでしょうか。一時は近々中国が世界の覇権を握るという見方もあったものです。

自信過剰になってしまうのは当然かもしれませんね、なにしろアヘン戦争以来イギリスやフランス、ドイツ、日本などにやられっぱなしで、その間、悔しい思いをし続けてきたわけですから。

150年という年月にも及ぶ我慢のあと、やっと訪れた反転攻勢のチャンスです。

仲裁裁判所の判決を「紙くずだ」と切り捨てる。国家の元首が軍事目的ではないと言いながら、着々と人工島を軍事拠点化する。小国に多額の貸付を行い、返済不能に陥るや、港を租借する。海外の企業が中国に進出する際、技術の移転を強要する。著作権の侵害を厳しく取り締まるといいながら野放しにする…。

このように中国がここ数年とってきた行動は、私たちから見れば粗暴にも見えますが、逆に言えば、彼らはそれほどまで自信を深めていたということではないではないでしょうか。

中国に対するアメリカの姿勢は、国内の総意の反映

ただし中国が急成長した理由の一つは、アメリカはじめ世界が中国に対し寛容だったからではないでしょうか。

「経済が発展すれば中国は民主的になり、きっと我々とうまくやってくれるに違いない」

このような期待が、中国の傲慢さを許してきたのではないかと思います。

ところがどうやらその期待は、甘かったと言わざるを得ません。経済がいくら発展しても、中国は穏健な民主化路線にかじを切る兆しは見えません

むしろ他国に例をみない経済論理、すなわち「一党独裁のもとでの国家資本主義」への傾斜をより鮮明化しつつあるよう見えます。

今年に入って、アメリカの中国に対する姿勢は一転したように見えますが、これはトランプさんの性格や外交手法による部分もあるのでしょうが、決してそればかりではないようです。むしろアメリカの総意の反映といってよいのではないでしょうか。

アメリカばかりではありません。一帯一路構想に対する見方は、特に近隣諸国の中で厳しいものへと変わりつつあるようにも見えますし、スリランカが経験した「債務の罠」に対する警戒感も、徐々に強くなってきました。

情報漏洩に対する警戒から、オーストラリア政府は中国ファーウェイ製の通信機器を次世代通信網(5G)から締め出す決定をいたしました。

いままで中国寄りだったヨーロッパ諸国も、最近微妙に態度を変化させつつあるように思います。

Next: アメリカだけでなく、態度を変化しつつある各国に中国の対応は?

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