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来年前半までにNYダウは1万9,222ドルを目指す…ここから6,000ドルもの暴落はどう起こるのか=伊藤智洋

半年から1年で6,000ドルを下げるには計画されているはず

筆者は今年年末から来年5月頃までの期間で、NYダウが1万9,222ドルまで下げると推測しています。NYダウは、3月22日に急反落して2万5,557ドルで引けていますが、それでも、まだ2万5,500ドル以上あります。

予測が現実になるには、あと半年から1年の間で、6,000ドルもの下げを経過する必要があります。今年は、これからリーマンショックと同等の下げ場面を経過することになるわけです。実際にそのような下げがあるとするなら、何度も書いている通り、突発的なものではなく、十分に計画されたものであるはずです。

余談になりますが、米国は石油供給の潜在的な供給途絶に対する脆弱性に対処するため、戦略的に石油を備蓄しています。2000年台へ入ってから原油が上昇したきっかけは、米国が戦略的備蓄を増やすという発表をして、市場から原油を吸収したことが理由の1つだと言われています。

覚えているでしょうか。2014年6月から2015年1月までの期間で、100ドル以上だったNY原油期近の価格は、一気に50ドル以下になってしまいました。

当時、100ドル以下になると、多くの供給国の財政が悪化し、60ドル以下になると、米国のシェールオイルの採算が取れなくなるなどと言われていました。

そのような状況で、NY原油期近はたった6か月程度で半値以下へ暴落したわけです。

米国は、米戦略石油備蓄の能力の検証を目的に、法制に基づく試験売却が2014年3月に実施されていました。当然、供給が増えるわけですから、価格へ影響を及ぼすだろうことを想定しているはずです。

その中で、米国のシェールオイル採掘企業の大手は、先物市場で原油の売りを入れていて、1年程度の期間で原油価格が下げたとしても、損が出ないような取引をしていたと言われています。

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