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応援チームへ投げ銭など、ブロックチェーン活用でスポーツ分野に広がる新たな楽しみ方=高島康司

ファンタジースポーツのトークン化

いま「ファンタジースポーツ」という新しい分野が人気を集めている。これはファンがゼネラルマネージャーとなり、さまざまなチームで活躍している選手を集めた現実には存在しないチームを作り、勝利するチームに賭けるというものだ。選手のデータは実際の選手の成績と連動しおり、選手のパーフォーマンスが上がれば、その選手が所属する「ファンタジースポーツ」のチームのパーフォーマンスもよくなる。

ゲームは毎回の試合で競うものと、シーズン全体で競うものとがある。勝利した選手とチームに賭けたファンには賞金が支払われる。これはスマホで簡単に参加できることから人気を博し、すでに32億ドルのビジネス規模になっている。

しかし「ファンタジースポーツ」の問題は、賞金の分配である。ゼネラルマネージャーがファンのひとりであり、企業ではないこともあるので、賞金の分配でトラブルが発生することが多くある。ファンの思い違いで賞金が得られると思っていたのに入らなかったなどというケースもある。

そのようなとき、ブロックチェーンの導入は非常に便利だ。選手のパーフォーマンスや応援しているファンをブロックチェーンで記録すると、誤解が生じる可能性はほとんどなくなる。

また、仮想通貨を導入することもできる。チーム専用の仮想通貨を発行し、それをファンに販売するのである。これを購入したファンは、これを相互に交換することもできるし、また賞金の支払いはこの仮想通貨で行うことができる。ファンは仮想通貨を現金化してもよいし、次のゲームの掛け金に使うこともできる。

いまインテルが「ファンタジースポーツ」にブロックチェーンを導入する実証実験を行っている

<すでに稼動しているプロジェクト>

・ノーリミット・ファンタジースポーツ(No Limit Fantasy Sports)

「ノーリミット・コイン(NLC2)」を使った「ファンタジースポーツ」のプラットフォーム。

公式サイト:https://www.cryptofantasysports.com/

紹介ビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=2JOqb7OhOVc

ドーピングテストの結果の管理

いまアマチュアでもプロスポーツでも、ステロイドなどの薬物の使用は大問題になっている。2014年にロシアのソチで開催された冬季オリンピックでは多くのロシア選手がドーピングで陽性反応が出た。

だがこれは、ロシアに限ったことではない。世界のどの国でもドーピングは非常に大きな問題になっている。そして、それとともにドーピングテストの結果を隠蔽するようなことも頻繁に行われている。

このような状況で、選手のドーピングテストの結果を厳重に管理できれば、ドーピングの問題は緩和されるに違いない。もしハッキングやデータの改ざんが難しいブロックチェーンでドーピングテストの結果を細かく管理できれば、ドーピングの蔓延を防止できる助けになるはずだ。

Next: 応援したい中小規模のチームにブロックチェーンで投資できる?

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