ホラで終わるか、実現するか?印象的な孫社長の言葉の数々
「ソフトバンクは決して大企業にはなりたくない。野心的、革新的な起業家集団であり続けたい」
「短期的な利益ではなく、30年、100年という期間で物事を考えたい」
「ソフトバンクがこれから力を入れるのは、IoT、AI、スマートロボットの3分野」
ちなみに、IoTとは「Internet of Things」の略で、インターネットにつながった機器の事やその技術のこと。たとえば、スマートフォンはインターネットにつながっていますが、今後、家電はもちろんの事、靴や下着もインターネットにつながる時代がくるかもしれないと言っていました。
AIは人工知能のこと。スマートロボットとは、人工知能を搭載したロボットのことで、ソフトバンクのPepperはまさにスマートロボットと言えるでしょう。この点について、
「2018年には、ハードウェアのスペックという観点だけで考えれば、人工知能が人間の脳細胞を超える」
「2040年、スマートロボットの台数が世界の全人口を上回る」
とのこと。
「2020年頃には、中国のGDPはアメリカを抜くだろう。さらにその後、インドもアメリカのGDPを抜くだろう」
こんな話をされた上で、ご自身のことを「ホラふき」だとおっしゃっていましたが、これが決して単なる「ホラ」ではないという自信に満ち溢れた表情でお話なさっている姿が印象的でした。
これがホラで終わるのか、ホラでなくなるのかは、将来になってみないと分かりません。でも、「ベンチャー企業はこうでなくては!」とワクワクさせてくれる孫社長はやっぱりすごいな、と思います。そのため、私はソフトバンクの株を保有し続けています。
孫社長のビジョン「ソフトバンク2.0」の中身
ソフトバンクはこれまで、ボーダフォンの買収など、さまざまな企業を買収することでスピーディな成長を実現してきた企業です。借入も非常に多く、いつもさまざまなファイナンス手法を駆使してM&Aを実現している点は、日本企業離れした企業だと私は感じています。
余談ですが、株主からの質問に、「金融事業への参入はあるのか?」という趣旨のものがあったようですが、「関心はある」との答えでした。
さらに、付け加えて「最近の金融のキーワードの1つは『フィンテック』。ファイナンスとテクノロジーを組み合わせた言葉です」と説明されていました。既存の金融機関に頼らない、新しい決済システムの誕生など、フィンテック革命が世界で進んでいると言われています。
そう考えると、ソフトバンクが本格的に金融事業に参入する日は、そう遠くないように思います。
色々な点で日本企業離れしているソフトバンクですが、今後は、日本企業という枠組みさえも取っ払っていくようです。「ソフトバンク2.0」というビジョンを掲げ、海外事業を展開する日本企業という立ち位置から、情報革命で人々を幸せにするグローバル企業へと展開していくとのこと。
そのための1つの鍵として、2015年6月に行われた株主総会では、Googleの幹部であったニケシュ・アローラ氏をソフトバンクGの代表取締役副社長として迎え入れました。ニケシュ氏のGoogleでの年俸は数十億円だそうで、そんな人を口説き落としたところに、情熱を感じます。
孫社長からは、孫社長自身、連日、遅くまで仕事をしているという趣旨の発言もありましたが、創業からずっと突っ走り続けているパワーに驚かされます。
「私はとても幸せだけど、満足はしていない。まだまだやりたいことの数%しかできていない」という孫氏の言葉に、彼の想いが凝縮されているように思いました。
大株主に注目!
筆頭株主は創業者で社長の孫正義氏。それ以外は、個人名や日本企業の名前はなく、株主総会招集通知の情報によれば、44%くらいを外国法人が保有とのこと。取締役にも外国人が多いですし、本当にグローバルカンパニーなのですね。ちなみに、株主数25万人超だそうで、ものすごい株主数です…今年の株主総会には行けますように!