パワープレーの真髄
私はこれをパワープレーの真髄だと見なしています。なぜなら、レンジの上下にいる本物の売り買いのニーズとは争わず、むしろそこでは同じように売り買いしながら、高値安値を探る動きをしているからです。
パワープレーが効くのは、相手に余裕がなく、驚いて自分の動きについてきてくれる時です。凪いだ相場で売り買いされると、ディーラーはついて行くしかないのです。
また、買い持ちでパンパンの時に大きく売られると、余力がないので、見ているだけか、ついて行くしかないのです。
上を見ていて、そのようなポジションができている時に売られると効きます。この位は下げるだろうと見ていても、それ以上に売り込まれると効きます。
パワープレーでは、市場の動揺を誘えないと負けるのですが、年初来の動きは、投機資金の勝ちだったと見ていいかと思います。
日経平均株価とドル円、今後の見通し
さて、日経平均16,000円、ドル円116円で底を打ったのかという問いですが、レベル感で売買することは避けた方がよいというのが、現場を知る人間としての助言です。
あえて相場観を述べるなら、確認のためには、もう一度、下値を試す必要があると思います。
パワープレーは、短期的には経済のファンダメンタルズを度外視した、腹の探り合いです。上げて動揺するのと、下げて動揺するのと、より困る人が多い方へ動かせば、そこからは自動的に相場が走ります。あくまで短期的には、です。
中長期的には、カネ余り相場は侮れません。世界の主要中銀は過去9年ほどの間に資金供給量を3倍以上に膨らませています。
基本的にこの動きは継続中ですので、日経平均16,000円、ドル円116円近辺で2番底となれば、本格的に上昇トレンドが復活するかと思います。投機資金はその時には、真っ先に買っているのではないですか?いま一番余裕がありますので。
『相場はあなたの夢をかなえる ―有料版―』(2016年1月26日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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