fbpx

誰もトランプ再選を止められない。大統領の弾劾裁判が「茶番」に終わる可能性=江守哲

バイデン候補「トランプ大統領を弾劾する必要がある」

バイデン氏は、自身も絡むウクライナ疑惑に関して下院民主党が弾劾調査を進めているトランプ大統領について、「弾劾する必要がある」と初めて明言しました。かなり突っ込んだ意見をここで初めて出してきています。そろそろ行動しないと、置いていかれるとの焦りでしょう。

トランプ大統領がウクライナ政府にバイデン氏とその息子を調査するよう圧力をかけた疑惑に関し、バイデン氏は「トランプ大統領は自らの言動で自らの疑惑を提起した。司法を妨害し、議会調査を拒否したことで、すでに自らの有罪を証明したのも同然だ」と強調しました。

そのうえで、「衆人環視の中でトランプ大統領は就任の宣誓に背き、国を欺き、弾劾に値する行為を行った」と厳しく批判ています。さらに「米国の憲法と民主主義を守るために、トランプ大統領を弾劾する必要がある」としています。自信があるのかないのかは不明ですが、ここで発言しないわけにはいかないほど、追い込まれていたことも事実でしょう。

トランプ大統領「私自身は何も悪いことはしていない。悲劇的だ」

一方、トランプ大統領はバイデン氏の発言に即座に反応し、「私自身は何も悪いことはしていないのに、ジョー・バイデン氏が息子のハンター氏と共に少なくとも2カ国に多大な損失を被らせた上で、私自身の弾劾を呼び掛けているのを見るのは悲劇的だ」とツイッターに投稿しました。

ハンター・バイデン氏はウクライナの天然ガス会社の役員でした。弾劾調査では、トランプ大統領が議会で既に承認されていたウクライナ向けの約4億ドルの支援と引き換えにバイデン氏の調査を同国に迫ったかどうかが焦点になっています。

トランプ大統領は、「ウクライナ疑惑の発端となった内部告発者は強力な民主党員で、民主党員として私の敵の1人と協力していることが判明している」と主張し、弾劾調査は単なる民主党による攻撃との見方をあらためて示しました。

一方、内部告発者の弁護団は声明を出し、内部告発書が政治の影響を受けたとの見方を否定しました。さらに告発者は、「政治の候補者や陣営、政党のために働いたり、助言をしたことは一度もない。一貫して政治に無関係な公務員職を務めてきた」と説明しました。

これに対して、ホワイトハウスは弾劾調査への協力拒否を表明しています。ただし、トランプ大統領は、「下院民主党がわれわれの権利を保証するなら、ホワイトハウスは協力する」としています。そのうえで、法務チームに元下院議員のトレイ・ゴウディ氏を加えています。

Next: トランプ政権内の「矛盾した発言」に投資家は惑わされるな

1 2 3
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー