アンダークラスであればあるほど貯蓄できないのが現実
富裕層になるつもりがなくても、優良企業の株式を保有しておくというのは意味がある。それが資本主義の中核になっているのだから、株式を持てば二重にも三重にも「うまい話」にありつけるのだ。
優良企業の株式を保有しておけば、企業が利益を出し続けてやがては株価は上昇する。その企業の株式を保有しておけば資産が膨らむ。
さらに配当も継続的にもらえる。不労所得が増えていく。さらに優良企業は増配するので不労所得は年々膨らんでいくことになる。
優良企業の株式を保有しておくだけで、こんな「うまい話」に乗れるのである。金持ちはそうやって何もしないで資産を膨らませているのだ。
普通株式は誰でも買えるので、そうであれば資本主義でうまく生き残りたい人はすべて株式を保有する必要があるのだが、アンダークラスにとって、それが簡単な話ではないのも事実だ。
株式を買って長期に保有するためには、生活費とは別に決して使わない資産が必要になる。この資産は貯蓄によって生み出されるのだが、アンダークラスであればあるほど貯蓄ができないのが現実である。
だから、アンダークラスは現代の資本主義で生きていても、まったく何のメリットも享受できていない。資本主義の社会で生きているのに、資本主義の最も旨みのある部分から弾かれている。そして、ただ過酷な労働に追いやられて、明日が見えない人生を強いられている。
資本主義社会を受け入れて要領良く生きるしかない
資本主義はこれからも延々と続いていく。
すでに社会主義やら共産主義やら全体主義のような薄気味悪いものは、社会実験として失敗したので、これらの主義が復活することはない。
また、そんなものにしがみついてみたところで資本主義の中でうまく生きられるわけもない。資本主義は、私たちの人生の最初から最後までを覆い尽くす冷徹な現実である。
資本主義が死ぬときは現代文明が終わるときであると言っても過言ではない。それほどまで資本主義は現代文明の奥深くまで刻み込まれているのだ。
ということであれば、私たちは現実に向かい合うしかない。資本主義の中で、要領良く生きることを決断すべきだ。
勝者への近道は「貯金を増やす」こと
資本主義の資本とは「元手」のことである。個人で言えば、資本というのは貯金を指していると単純に考えて欲しい。
ということは、資本主義で生きる第一歩は、まずは「貯金を増やす」ことから始まるということだ。
たとえ、年収が300万円未満でも同じだ。「貯金を増やす」ことが、弱者を食い物にする「邪悪な世界」での最初のもがき方となる。