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トヨタ自動車の株価は昨年2割上昇、それでも日経平均のPERを下回るのはなぜか?=柴山政行

トヨタ自動車の株価が、2019年に年間で2割上昇しました。そこで今回は、実際にトヨタの株価がどうなっているかとそのPERについて確認していきましょう。(『時事問題で楽しくマスター!使える会計知識』柴山政行)

2019年の1年間で株価は2割上昇したのに、PERは10倍程度

日経平均よりトヨタが低い?PER(株価収益率)とはどんな指標か

トヨタ自動車の株価が、2019年に年間で2割上昇しました。これは、独ダイムラー(8%)、米ゼネラル・モーターズ(9%)など、ライバルの上昇率を上回る実績です。
※参考:PER、日経平均下回る‐日本経済新聞(2020年1月11日公開)

新聞によりますと、コモンズ投信の伊井哲郎社長は「自動車業界でCASE全般に膨大な資金をつぎ込めるプレーヤーは限られ、その一つが業界リーダーのトヨタだ」と評価しています。ここで、実際にトヨタの株価がどうなっているか確認してみましょう。

2019年01月始値・6,180円
2019年01月終値・6,675円
2019年02月・・・6,697円
2019年03月・・・6,487円
2019年04月・・・6,905円
2019年05月・・・6,384円
2019年06月・・・6,688円
2019年07月・・・7,024円
2019年08月・・・6,960円
2019年09月・・・7,216円
2019年10月・・・7,542円
2019年11月・・・7,638円
2019年12月終値・7,714円

2019年12月の株価-2018年12月の株価=7,714円-6,180円=1,534円

株価の上昇率は次のようになります。

1,534円÷6,180円=24.822…%

2019年1月の始値6,180円から2019年12月の終値7,714円までの差額が1,534円ですから、約20%もの上昇率になりますね。たしかに新聞報道が裏付けられました。なお、今日のタイトルにあるPERについて、知識の確認をいたしましょう。

【PER】Price Earnings Ratio「株価収益率」

「一株あたり利益」に対する株価の倍率のことです。

(計算式)PER=株価÷一株当たり利益

株価は株式の値段ですから、投資額にあたります。一株当たり利益は「投資一口に対するリターン」と考えられます。そこで、リターンの何倍で投資がされているか」を表す指標になるのですね。かんたんな計算例で考えてみましょう。

(計算例)
ある投資信託商品を購入し、100万円を支払った=100万円の投資。

一年後、運用報告が提出され、8万円の利益があがったことがわかった。8万円のリターン。

この場合、PERのようなものを計算すると、100万円÷8万円=12.5倍になりますね。これは、100万円の投資元本を利益で回収しようとしたら、12.5年かかることを意味します。

投資の回収期間12.5年と表現することもできますね。つまり、PERというのは、その株を利益の何年分の値段で買えるか、という割高感の判断基準となるのです。株価を予測する場合は、将来の利益予測を重視しますので、予想一株当たり利益を分母に用います。投資回収期間ですから、短ければ短いほど有利になります。

参考までに、この投資回収期間の計算式をひっくり返す(逆数にする)と、投資利益率が求められます。

8万円÷100万円=8%

つまり、投資回収期間12.5年と投資利益率8%は、同じ投資の状態を違った視点で表現していることになるのですね。

新聞記事によりますと、トヨタの予想PERは10倍

参考までに、2019年における日経平均採用銘柄の平均PERは14倍強だということですので、トヨタの10倍は日経平均より低いことがわかりますね。世界で新車販売が落ち込んでいるというマーケット事情も反映しているのかもしれませんね。

以上、今回のテーマはトヨタの株価とPERに関するお話でした。

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image by : josefkubes / Shutterstock.com

時事問題で楽しくマスター!使える会計知識』(2020年1月11日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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