ヤフー・LINEの経営統合が決まり、キャッシュレス戦争は激しさを増しています。私は運営会社が1つになれど、PayPayとLINE Payは別々に存続すると見ています。(『達人岩田昭男のクレジットカード駆け込み道場』岩田昭男)
※タイトル、見出し、太字はMONEY VOICE編集部による(有料メルマガ『達人岩田昭男のクレジットカード駆け込み道場』2019年11月1日号「スーパーアプリとは何だ!!」より)
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消費生活評論家。1952年生まれ。早稲田大学卒業。月刊誌記者などを経て独立。クレジットカード研究歴30年。電子マネー、デビットカード、共通ポイントなどにも詳しい。著書に「Suica一人勝ちの秘密」「信用力格差社会」「O2Oの衝撃」など。
ヤフー・LINE連合 vs. 楽天・Suica連合の戦争勃発。勝つのは?
70歳のおじいさんもキャッシュレス
10月1日にポイント還元事業が始まって早2ヶ月が経ちました。
最初は手続きが複雑すぎるため利用する人も少ないと言われていましたが、蓋を開けてみるとコンビニや中小店舗で電子マネーやQRコードを使う人が増えてきています。
近くのコンビニでも「昼休み」にできるレジの前の行列が「午後」にも、「夕方」にもできるようになりました。
大手コンビニなら必ず2%即割になり、しかもそれがレシートにきちんと記載されるので、「お得」を実感できるからお客が集まるのです。
郊外のスーパーでは、70歳過ぎのおじいさんが、電子マネーを使って買い物をしています。スーパーで電子マネーを使うのは女性という印象でしたが、最近は男性も増えているのです。
楽天によれば、楽天ペイのアプリをダウンロードした人が、9月1日に比べて10月1日には10倍に増えたというので驚きです。
いよいよキャッシュレスが本格的な普及に入ったといえるでしょう。
突然、LINE PayとPayPayが「同じグループ」に
なかでも注目は、QRコード決済。「PayPay」「LINE Pay」「楽天ペイ」の3強が生き残りをかけてしのぎを削っています。
ところが、そんな時に飛び込んできたのが、11月18日のLINEとヤフーが経営統合を検討中というビックニュースでした。
これが実現すれば、LINE PayとPayPayが同じグループに属するようになるので、マスコミは大騒ぎをしました(正式には公正取引委員会の審査を経て、2020年秋に統合となります。巨大事業者同士の統合はかなり厳しいという意見もあります)。
ただ、実際に利用する側にすると、LINE PayとPayPayの2つが今後どうなるのか。非常に気になるところです。
2つとも今まで通りに使えるのか、それとも1つだけ残って、もう1つが落ちるのかといったことが心配になります。