経営統合でもサービスは別々に存続する?
親会社のヤフーとしては、QRコード決済を2つも持ちたくはない、何とかして1つに統合しようと努力するはずです。
いずれは「LINE PayPay」といった名前で1つにまとめて、よいとこどりをしようとするものです。
しかし、どうやら今回の統合に関しては、1つになることはなさそうです。
というのも、LINE PayとPayPayの性格があまりに違いすぎるからです。
LINE PayとPayPayを無理やりひとつにする必要はない
LINE Payは通信アプリ型のQRコード決済で、友達の輪を広げたり、チャットで話したりするメディアです。その中で、友達同士(主婦やOL)でお金のやりとりをする時に活躍するのがLINE Payなのです。
一方のPayPayは、基本は決済アプリで、最初から買い物をする時のサポートをするのが役割となっています(クレジットカードと同じ)。
同じQRコード決済といってもまったく異なるもので、両者は互いに補完はするけれども、重なり合うことはありません。ヤフーとしても相乗効果を得やすい良い組み合わせとなっています。
だから、無理やりひとつにする必要はないのです。
孫正義氏の思惑とは?
ヤフーの中心ユーザーは、スマホではなくパソコンを利用する中高年です。そこにLINEの若いユーザー、女性がどっと入ってくるわけです。
孫社長にとって、もしかしたらそれがいちばん大きな魅力だったのではないでしょうか。
もう1つ、これはPayPayにとってのメリットと言っていいのですが、PayPayはいまポイント還元競争から足を洗いたがっていて、不毛な消耗戦を終結させるいい機会だったのです。