新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、小売店舗への来店者数が前年より大きく減ったことが、小売店舗解析サービスを提供する株式会社ABEJAの分析で明らかになった。
来店者数53.9%、店舗売上額55.1%(いずれも前年比)に
アパレル、雑貨など全国約700店舗を対象に国内初の感染者が確認された1月16日~3月8日の「来店者数」「店前通行者数」「店舗売上額」の推移を前年同時期と比べたところ、国内初の感染者が確認された1月16日以降、「来店者数」は前年の80%から70%台へと減り続けていたが、政府による時差出勤・テレワークの推奨やスポーツやイベントの中止・延期などが要請された2月25日以降に入ると更に減り、前年の53.9%まで落ち込んだ。
その後、全国の公立学校の休校が始まった3月2日以降の来店客数の推移は横ばいになったが、「店舗売上額」(一部店舗)は前年の55.1%まで落ち込んでいる。
営業時間短縮、臨時休業対応、購買のEC化で売上減
「店舗売上額」の減少の要因について、ABEJA Insight for Retailのカスタマーサクセス担当は「店舗の売上減少に大きな影響を与えた要因については、来店者数の減少だけでなく、営業時間の短縮や、臨時休業対応、そして消費者がECサイトでの購買に移っているため」と推測。
また「店前通行者数よりも来店者数の減り幅が大きいことも注目すべき点」であるとし、「ふらりと入店してくる『ウインドーショッピング層』が減り、代わりに最初からこれを買う、と決めている『目的購買層』や、その店の商品の購買意欲が高い『ブランドファン層』の割合が増えている」と見解を示した。
ただ、中には来店者数が減っていない店舗やエリア、業態もあるため、その要因については引き続き調査していくとしている。
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source: PR TIMES
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