自民党の二階俊博幹事長が25日、「政界の中枢を担うものとしては若さがあり、政策も持ち合わせており、国際的にも信用がある」と安倍首相を持ち上げ、「この人に活躍の場を与えないで誰にやらせるか」と総裁4選に期待を寄せたことを朝日新聞が報じた。
確かにコロナ後に内閣支持率49%と上昇も、野党不信が要因という皮肉。拠り所のない日本人でも伝えたように、安倍内閣の支持率は上昇している。自民党にとっては、新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むことができれば、求心力を高めることのできる絶好のチャンスだろう。
しかしそんな中、これまでに幾度も政権を揺るがす“問題”を引き起こしてきた安倍首相の妻の安倍昭恵氏がまた新たな問題行動を取っていたことが分かった。
NEWSポストセブンが26日、昭恵夫人が花見の宴会などの自粛が要請される中、13人のお仲間と私的な“桜を見る会”を行なっていたことがスクープされたのだ。同誌は、この会は3月下旬に行われ、ジャニーズ事務所のアイドルグループ・NEWSのメンバー手越祐也やモデルの藤井リナも同席していたと伝えている(編集部注:27日の国会で、安倍首相は「花見ではなくレストランで会食」と答弁)。
安倍首相は2月25日に「今後の国内での健康被害を最小限に抑える上で、極めて重要な時期」として、企業に対しテレワークや時差出勤を呼びかけたほか、イベント等の開催の必要性を改めて検討するよう要請。同27日には“独断”で全国の小中高校などの一斉休校を要請した。その間、イベント会社等の民間企業や子育て世帯は大きな負担と不安を強いられてきた。
3月9日には「感染者数は当面増加傾向」と発表し、その翌日には10日間程度のイベント自粛の延長を要請。その後も世界各国への渡航中止が勧告されたり、入国者の待機要請が行われたりした。国民の多くが行動を慎み、感染拡大防止に努めてきたのだ。
それなのに、である。ネットからは「安定の安倍昭恵ぶり、他人の神経を逆なでする天才」「政権が出す自粛とはこんなものなのか?」「まあ、やりかねないっちゃやりかねないけど…まさかねぇ」「さすが安倍昭恵、期待を裏切らない。世の自粛ムードなど我関せず」などと呆れる声が投稿されている。
またこの花見(レストランでの会食)が、週刊文春によって森友問題で自殺した近畿財務局職員・赤木俊夫氏の手記が報じられた時期と重なっていることから、「これ、どうするよ?赤城夫人の提訴の渦中の人が世間の批判をあざ笑う様に、しかも自粛を呼び掛けている首相の当の妻が」(原文ママ)、「亡くなった赤木さんが気の毒でならない。花見をする暇があるなら少しは人として真摯にご遺族に向き合うべき…」という批判の声もあがっている。
安倍首相は27の国会で、NEWSポストセブンに掲載された昭恵夫人の花見写真は「都内レストランで記念撮影とのこと」と答弁しているが、レストランで13人もの仲間と不要不急(かどうかは分からないが)の会食を行うこと自体、関連リスクが高いとされ、自粛が要請されている「換気の悪い密閉空間」「多くの人の密集」「近距離での会話」の“3密”条件が重なってはいないだろうか。
杉尾秀哉「昭恵夫人が花見自粛要請中に花見!」
安倍総理「都内レストランで記念撮影とのこと」
杉「都内公園と報道!」
安「公園ではなくレストランの敷地内」
杉「レストランならいいのか!花見自粛してるんだぞ!」週刊誌の誤報が発覚すると、今度はレストランにも行くなと言いだす立憲#kokkai pic.twitter.com/TsGOfyTrXl
— Dappi (@dappi2019) March 27, 2020
「あらゆる自粛要請のあとに『ただし、安倍昭恵氏が参加の場合を除く』と書いたらどうか」という皮肉までTweetされてしまっている安倍首相。二階幹事長は「続投させることが大事じゃないかと、国民のほとんどが思っている」と述べた(朝日新聞)ようだが、果たして本当にそうなのだろうか…。
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