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なぜ日本は「安い国」に成り下がったのか。安い物価のツケを低賃金で払い続けてきた私たち、インフレで総貧困化へ=俣野成敏

日本は、どうしてこんなに“安い国”になったのか?今、日本円の購買力が下がり、急激な円安にインフレと、危機的状況に陥っている日本。このような厳しい世の中をどう渡っていけばいいのかについて、海外金融の専門家の解説していただきました。( 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編 俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編

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※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編』2022年10月15日号の一部抜粋です。続編にご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:俣野成敏(またのなるとし)
リストラと同時に公募された社内ベンチャー制度で一念発起。年商14億円の企業に育てる。33歳で東証一部上場グループ約130社の現役最年少の役員に抜擢され、40歳で本社召還、史上最年少の上級顧問に就任。2012年独立。フランチャイズオーナーや投資家として活動。サラリーマン時代に副業で出版した『プロフェッショナルサラリーマン』でビジネス書作家デビュー。「仕事術」「お金」「コンディション」「副業」などテーマは多岐にわたり、異分野で10万部超えを3度達成。著者累計は49万部。これからは、サラリーマンでも副業やお金の知識向上が不可欠と実感し、啓蒙に尽力している。ビジネス誌やwebメディア掲載実績多数。『まぐまぐ大賞』を6年連続受賞。

日本は、どうしてこんなに“安い国”になったのか?

こんにちは。俣野成敏です。今回は、「日本は、どうしてこんなに“安い国”になったのか?」特集をお送りします。

今、日本円の購買力が下がり、急激な円安にインフレと、危機的状況に陥っている日本。「このような厳しい世の中をどう渡っていけばいいのか?」について、2回シリーズでお送りします。

今回は海外金融の専門家・織田耕平さんをゲストにお呼びしています。今回は、織田さんに「世界から見た日本の現状」についてお話いただきます(本特集は会話形式でお送りいたします)。

プロフィール:織田耕平(おりた こうへい)
国内の大手精密機械メーカー海外営業部に配属され、東南アジア・オセアニア地区のセールスマネジャーとして国際ビジネスの現場で経験を積んだ後、国内証券会社に転職。超富裕層を相手に、プライベートバンカーとして個人・法人の資産形成から事業承継に至るまでを一手に引き受ける。そこで航空機を用いた資産運用法と、それによる高い節税効果に気づき、航空機専門商社・リース会社に転職する。各業界を比較検討した結果、「これまでの経験すべてを活かせる場として、海外金融業界で生きていく」決意を胸に、2015年4月に起業。シンガポールにてJIFPA(S)PTE LTDを立ち上げる。現在は、JIFPASのCEOにて海外不動産コーディネーター、シンガポール富裕層へのコンサルティング、金融機関向けに金融商品の開発等を手がけている。

※本記事は、織田さんへの取材をもとに、筆者(俣野)が適宜内容を補って執筆しています。

こんなにも低下してしまった日本円の価値

俣野:2月に始まったウクライナ危機に端を発したインフレや円安が、ここへきてかなり深刻な状況になってきていますね。

織田:はい。日本政府による24年ぶりの円買い為替介入が行われたのが、9月22日のことでした。145円90銭での円介入でしたが、今はその水準をも超えています。

こちらは、日銀の統計データサイト内にある日本円の実質実効為替レート指数です。
参考:日本円 実質実効為替レート指数 – 日本銀行

織田:実質実効為替レート指数とは、その通貨が持つ対外的な競争力を算出したものです。

俣野:円の実力は、今や50年前と変わらない水準だといいますからね。

織田:実際の日本円の価値がどれくらい下がっているのかは、海外旅行をすると、よくわかります。

今、ハワイへ旅行に行ったとしましょう。朝、ホテルで朝食にパンケーキとコーヒーを頼めば、それだけでだいたい3,000円くらいかかります。昼に、普通のレストランで食事をしても5,000円くらい。ディナーでお酒も頼めば、1万円は超えてきます。

海外旅行であれば、「それくらいは仕方がない」と思うかもしれませんが、現地の人たちにとっては、これが普通なのです。

Next: 秋の値上げで困窮も、世界から見れば「安すぎる」日本

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