讃岐うどんチェーン「丸亀製麺」で販売されていた「丸亀シェイクうどん」にカエルが混入してしまい、同社が謝罪する事態となっている。
報道によれば、混入が発生したのは今月21日で、長崎県諫早市の店舗で販売されたシェイクうどんの「ピリ辛担々サラダうどん」だった模様。22日に利用者が“混入動画”をTwitterに投稿したことで、その事実が広く拡散していたようだ。
丸亀製麺は23日になり「お詫びとお知らせ」というリリースを発表。原因を原材料(野菜加工工場)由来の混入と判断し、今後生野菜を扱う取引先の全工場において立ち入り検査を実施し検品体制を強化するとともに、5月23~25日の間は、生野菜(サラダミックス)を使用する一部商品については、販売を休止すると公表している。
発売から3日間で約21万食売れる大ヒットも…
5月16日に新発売となったばかりの「丸亀シェイクうどん」は、透明な縦長のカップにうどん1玉と特製ダシ、さらに様々な具材が入っており、蓋をして振って混ぜ合わせてから食べるというもの。
テイクアウトはもちろんのこと、ドライブ需要も大いに意識しているという同商品。テレビCMも投入され、さらにツイッター上ではフォロー&引用リツイートキャンペーンも行われるなど、丸亀製麺側としても大いに力を入れていたようで、その甲斐あって発売開始から3日間で約21万食が売れるというスマッシュヒットに。しかしながら、そんな好ムードも今回の件で大いに削がれる格好となったようだ。
【キャンペーン中止のお知らせ】
昨日から5/26まで実施予定の「#わたしが選ぶシェイクうどん フォロー&引用リツイートキャンペーン」は急遽中止させて頂くこととなりました。ご参加を楽しみにしてくださっていた皆様にはご迷惑をお掛け致しますことを深くお詫び申し上げます。
— 丸亀製麺【公式】 (@UdonMarugame) May 23, 2023
今の時季は梅雨もそろそろということで、カエルも元気になるタイミングではあるのだが、それもあってかつい先日には、長野県上田市内のスーパーで販売されていたお惣菜のサラダにも、入り込んでいたとの報道があったばかり
この長野県上田市での出来事だが、その後の調査により、混入していたのはニホンアマガエルで、どうやらサラダの材料であるサニーレタスに付着していたようだということが判明。ちなみに、運悪くその商品を購入してしまった客は、「口に入れて気がついた」と訴えているようだ。
いっぽうで今回の丸亀製麺の件だが、発覚の発端となったツイートによれば、同商品の“流儀”通りにカップを振って混ぜ合わせたうえで、ほとんど最後まで食べ進めた段階で気が付いた模様。
#シェイクうどん
自分が出張中に気に立っていたうどんを食べたら何にカエル🐸
振った後に食べて最後の方まで気づかなかった
お店は3時間の営業停止の後にその日の夜から営業再開、今もサラダや同じ商品を販売中
食べる前には気をつけて pic.twitter.com/pjbxuLy9F6
— 魁斗 (@kaito09061) May 22, 2023
幸いに口に入れるまでは至らなかったようだが、その前に思いっきり“まぜまぜ”していることを考えれば、カエルを見つけた時に客側が被ったショックたるや、如何ばかりかといったところである。
“告発”ツイート投稿から一日経たずしての素早い謝罪
このようにカエルに限らず、過去を振り返れば枚挙に暇がないといったところの食品への異物混入。ただ今回の件に関しては、SNSで問題の動画が投稿されたのが22日夕方だったのに対し、丸亀製麺側の一連の対応とそれに関するリリースの公表は翌日の昼と、中1日と掛からなかったという、その素早い対応ぶりを評価する声も一部からはあがっているようだ。
丸亀製麺のカエル混入、すぐに事実確認して謝罪って企業の対応として素晴らしいね。
食品を扱う以上、虫や生き物の混入は避けられないこともあると思う。海外行くと痛感するけど日本人は食べ物に完璧を求めすぎ。
— 三崎優太(Yuta Misaki) 青汁王子 (@misakism13) May 23, 2023
ジャニーズのスポンサー企業である丸亀製麺。対応も謝罪も早くていいと思う。ぜひ、提携しているジャニーズ事務所に「きちんと第三者委員会設立して調査、謝罪をするべきだ」と進言して下さいませ🙇 #カエル混入 https://t.co/Kjk3UwP2bL
— しょこちん💚🍫 (@shoko56) May 23, 2023
そんな異物混入事件に対する過去の企業対応として、一種の“マズい例”として捉えられることが多いのが、2016年に発生したはごろもフーズのツナ缶にゴキブリが混入していたという事件。この際、はごろもフーズは「混入は偶発的なもので連続性がない」として、事実の公表や商品の自主回収をすぐに行わなわず、後に世間から大いに批判を受けることに。
さらにはごろもフーズは、ブランドイメージが傷つけられたなどの理由で、ツナ缶を実際に製造した下請け業者に対し、巨額な損害賠償を求めて裁判を起こすことに。22年には静岡地裁が、その下請け業者に約1億3,000万円の支払いを命ずる判決を出したのだが、泥沼ともいえる裁判が続き、それが報じられるごとに“ゴキブリ混入”が何かと蒸し返される事態となったのだ。
そんな事例もあることから、最近では否定や隠し立てをすることなく、潔く認めたうえで再発防止に努めることを表明することよって、騒ぎをむやみに大きくしない方向に持っていくというのが、ある種のセオリーになっているようなフシも見受けられるところ。
殊に丸亀製麺とすれば、期待度の高い新商品の発売直後での思わぬ異物混入となっただけに、早々に騒ぎを収束させてリスタートを切りたいというのが、偽らざる本音といったところで、そのことが迅速な対応に繋がったとみて間違いなさそうである。
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