英国EU離脱でも中国でもない、ジョージ・ソロスが怯える「第3の危機」

英国EU離脱問題に乗じて「身を引き始めた」ソロス

米・雇用統計の信じられないほどの悪化は、エネルギー産業における需要見通しの不透明さにあるようです。少なくとも、この点では景気の失速に突入したことは明らかです。

これだけの経済指標がリセッション入りを示しているというのに、アメリカの大半の人々は巨額のクレジットカード残高をせっせと積み上げているのです。

クレジットの未払残高は、2016年末には1兆ドルに達します。金融危機の年の2008年、人々のクレジットカードの未払残高は9842億ドルでした。

ジョージ・ソロスが「弱気になっている」のは、英国のEU離脱によるEUの崩壊懸念が原因というより、アメリカの経済崩壊が目前に迫っていることに対する備えと見る方が正確です。

投資家は、ソロスが株式市場から資金を引き上げて金の現物を買っているという事実は、「おそらく彼が、英国がEUを離脱すると考えているのだろう」と結論付けたいようです。

どうやら、欧米のメディアは、アメリカの経済崩壊に投資家の目を向けさせたくないようです。老いてなお賭事に抜け目のない男は、英国のEU離脱問題にタイミングを合わせて、上手に株式市場から身を引き始めています。

この数年、この85歳の億万長者は、見かけ上は公共政策と慈善事業に集中してきました。

ソロスは、民主党の大統領選候補、ヒラリー・クリントンを支持しているスーパーPACの大口の寄付者であって、民主党を支持している他のグループへも選挙運動のための資金を援助しています。

彼の身近かにいる人々は、彼が急に大人しくなったのは、今年に入ってからである、と証言しています。

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「カレイドスコープ」のメルマガ』(2016年6月16日第161号)より一部抜粋、再構成

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